24日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

株式見通し:年末高を意識した短期的な商いは活発化
■サイボウズ、21/12上方修正 営業利益11.4億円←5.9億円
■前場の注目材料:岩谷産業、北米で産業ガス販売、ヘリウム、アジアも増強

■年末高を意識した短期的な商いは活発化

24日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも、底堅さは意識されやすいだろう。
23日の米国市場はNYダウが196ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の入院リスクはデルタ株に比べ50%から70%低いといった英国の調査結果が示されたほか、食品医薬品局(FDA)がファイザーに次いでメルクの新型コロナ経口薬の緊急使用を承認したことを受けて安心感が広がった。また、12月のミシガン大消費者信頼感指数確定値が予想外に上方修正されたほか、11月新築住宅販売の増加など良好な経済指標の結果を受けて景気回復期待感も根強く終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円高の28815円。円相場は1ドル114円40銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。
海外投資家はクリスマス休暇入りで引き続き商いは膨らみづらいものの、売り圧力も強まりづらく、底堅さは意識されやすい。日経平均は昨日の上昇で25日線を突破しており、節目の29000円を意識したトレンド形成が期待されてきそうだ。12月16日のリバウンド局面で跳ね返された75日線を捉えてくるようだと、ショートカバーの動きが強まる可能性はあるだろう。

また、米国市場は理想的なリバウンドからクリスマスに入っており、祝日明け後の年末ラリーへの期待は高まりやすい。テスラはイーロン・マスクCEOがテスラ株の売却はほぼ完了したとツイッターに投稿。需給悪化が一巡したとみた投資家が買いを入れ5%を超える上昇を見せていた。
米投資家のセンチメントも改善傾向にあるなか、東京市場においても押し目買い意欲は強そうだ。

中小型株についてはIPOラッシュによって需給は読みづらい状況ではある。ただし、公開価格割れの動きが相次いでいるものの、早い段階で寄り付くことによって他の銘柄に投資資金が還流する動きも見られているようである。値動きの強い銘柄などに集中しやすいものの、個人投資家においても年末高を意識した短期的な商いは活発化してくることになりそうだ。

■サイボウズ、21/12上方修正 営業利益11.4億円←5.9億円

サイボウズは2021年12月期業績予想の修正を発表。営業利益は5.9億円から11.4億円に上方修正した。
国内のクラウド事業の売上が堅調に推移。利益面では年内の投資計画において、人件費、広告宣伝費、オフィス関連費等、各投資施策で年内に費消しないことが確定した。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(28798.37、+236.16)
・NYダウは上昇(35950.56、+196.67)
・ナスダック総合指数は上昇(15653.37、+131.48)
・シカゴ日経先物は上昇(28815、大阪比+105)
・1ドル114.30-40円
・SOX指数は上昇(3932.39、+40.47)
・VIX指数は低下(17.96、-0.67)
・米原油先物は上昇(73.79、+1.03)
・米国景気の拡大
日銀金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い

・岩谷産業北米で産業ガス販売、ヘリウム、アジアも増強
・妙徳真空吸着パッド増産、FA需要受け3倍に
三菱電機品質不正で社長ら12人処分、自主返納・報酬減額
九州電力西部ガスとLNG火力開発決定
・日本製鉄三井物産も提訴、電磁鋼板の特許権侵害で
・TDK電子部品3子会社を統合、来年4月に新会社
・三井物産ガス火力のCO2回収・利用、オマーンで検証
・三菱重H2A信頼性積み上げ、三菱重工・JAXA、英通信衛星打ち上げ成功
・宇部興産クリーンアンモニアの安定確保、化学大手4社、共同で検討
・シスメックスドライアイス使わず試薬輸送、ヤマトと連携
・住友商事中国の水インフラ拡大、30年に下水処理2倍
・デンソー間接業務子会社を統合、2社に集約
・ファインシンターコオロギで即席ラーメン開発、粉末冶金技術活用
・三井化学新素材開発に量子技術、シグマアイと共同

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:30 11月全国消費者物価指数(生鮮品除く)(前年比予想:+0.4%、10月:+0.1%)

<海外>
・株式市場休場(クリスマス):米・独・スイス・香港など(英・仏は短縮取引)