レビュー

「いい人は損をする」――そんな言葉を一度は信じてしまったことはないだろうか。実際、自分が「いい人」であるばかりに、誰かに利用され、悔しい思いをした経験のある人も多いだろう。

本書はそのトラウマを鮮やかに書き換え、「今後も『いい人』でいつづけよう」と決意させてくれる。
著者の長倉顕太氏は、10年間で1000万部を超えるベストセラーを手がけた実績を持つ編集者だ。出版社から独立した後は海外を拠点に活動し、多くの著者やコンテンツをプロデュースしてきた。さらに、自著である『移動する人はうまくいく』は2024年を代表するベストセラーとなった。
本書ではそんな長倉氏が、今、「いい人」こそが得をする時代であると指摘する。SNS時代である現代において、評判は何より大切だ。悪評はあっという間に駆け巡るが、良い評判もまた然り。いい人は、人間関係が豊かになり、ビジネスで成功し、精神的な豊かさも手に入れる。長倉氏は「いい人にならないことこそが、最大の損失なのだ」と述べている。
なお、本書における「いい人」とは、「賢いギバー」(与える人)である。見返りを期待せず、相手のためにギブし続けることで、まるで「わらしべ長者」のように、幸せを手にすることができるという。
「いい人が成功するなんて当たり前だ」と思う人も、「いやいや、いい人は結局損をするものだ」と思う人も、ぜひ本書を手に取ってほしい。
読み終える頃には、新たな視点が得られていることだろう。

本書の要点

・貸し借りがゼロになった瞬間、相手との関係は途切れる。信頼関係を深めたいなら、「貸し借りのラリー」を続けることが重要である。
・「いい人=賢いギバー」が損をする時代は終わった。「いい人」であるほど人間関係に恵まれ、ビジネスでも成果を上げ、精神的な豊かさも手に入る。なかでも最強のギブは「感謝」と「褒め」である。
・人生の豊かさは、時間・能力・お金・人間関係の総量で決まる。最も重要なのは人間関係であり、これさえ強固であれば、残りの3つは自然と補える。



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