“客寄せパンダ”の効果も限定的ということか。
22日投開票の東京都議選で大敗を喫した自民党。
選挙期間中、進次郎氏は9選挙区で10人の候補者の個人演説会に駆け付け、マイクを握った。1人区を含め、情勢が厳しい選挙区を回ったが、結果は「3勝7敗」と負け越し。散々の結果だった。加えて、自民党全体の得票の底上げもかなわずじまいである。
「進次郎さんの演説会場には大勢の聴衆が集まり、『シンジロウさーん』と黄色い声援が上がるのは確か。ただ、よろこんで演説を聞いている彼らが全員、自民候補に票を投じるかというと、そうでもない、ということです。都議選の結果でそれがよく分かった。とにかく、今は裏金、物価高で自民党に対する逆風が凄いですから、進次郎さんが応援に来ても得票にはつながりづらいのが実態です」(自民党関係者)
参院選まで話題が持たない
考えてみれば、昨年の衆院選でも進次郎氏は選対委員長として全国を行脚したが、人気の割にはさほど集票効果はなく、自民は大惨敗を喫していた。当時から進次郎氏の応援演説には効果がないことが明白だったわけだ。今回、都議選で負け越すのも当然といえば当然の話である。
「特に良くなかったのは、進次郎さんが裏金議員2人の支援に入ったことです。
参院選でも進次郎効果はほとんど期待できなそうだ。
「農相として連日、飛び回っている姿がメディアで報じられた結果、内閣支持率は上がりました。ただ、その効果がいつまで続くかは不透明です。何しろ、参院選までまだ1カ月近くあるわけですから、そのうち飽きられてしまう可能性がある。コメの話題が下火になってしまうと、自民は特段、選挙で打ち出す“ネタ”もなくなる。ただの農相である進次郎さんを表に出して、どこまで得票につながるのか。大きな期待はできないでしょう」(自民党関係者=前出)
周囲がもてはやしているから何となく勘違いしがちだが、進次郎効果など“幻想”ということだ。有権者の目はそんなに甘くない。
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東京都議会議員選挙は終わってみれば自民党が第1党の座から滑り落ちた。【もっと読む】『石破自民は都議選惨敗で真っ青! 過去最低議席で都議会第1党から陥落…7.20参院選もボロボロ確実』…では、自民党のお先真っ暗の現状について伝えている。