【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】


 あの原田龍二(54)が主演する映画「ハオト」(池袋シネマ・ロサほか)が公開されて2週間になる。大ヒット中の「国宝」とは違い、インディーズ系で、高評価や、大きな話題などとは言われていないが、原田が主演だというだけで、ちょっと興味を持った。


 この作品の舞台挨拶で原田は、丈監督から「龍ちゃんで主演映画をつくりたい」とオファーされた時のことを「ふざけている。もてあそんでいるなと思った」と話していた。


 そりゃそうだ。もともと原田は、ドラマなどでも2番手、3番手の役柄が多く、主演のイメージはない。もちろん、お堅い役からユーモラスな役まで何でもできるからこそ、主役という扱いを受けにくかったのかもしれない。その上、4WD不倫というスキャンダルのイメージがいまだ消えていない。


 むしろ、バラエティー番組に登場した時には「浮気グセ」が普通にネタにされてしまう。これで“主役”と言われても、とっさには信じ難いというのも納得だ。


 ただ、さまざまな不倫スキャンダルが出続ける芸能界で、原田は以前と変わらず仕事を続けているまれに見る存在と言えそうだ。通常、不倫などが報じられると、そのタレントは芸能活動を自粛するケースが多いが、原田はまったく違っていた。発覚と同時に、自身が出演していたTOKYO MXテレビの情報番組で、その内容を認めて質問にもすべて答え、直後に記者会見を開いて取材陣の質問にも真摯に対応した。某テレビ局のような制限つき会見ではなかった。


 記者の「性欲が強いのか」といった“下品”な質問にさえ、「強いほうだと思う」と応じていた。情事のあった4WD車については「さすがに使えないので、買い替えなければ……。(空間が限られる)セダンに」と困惑顔。会見の最後では「何でもやりますので、仕事をください」と頭を下げていた。


 一方、こうしたスキャンダルで問題になるのは夫婦の間柄についてだが、夫人からは年末のバラエティー番組になぞらえ「原田ぁ、アウト!」と叱られたといい、その上で関係修復を明らかにしていた。夫人が賢かったのは、これを逆手に夫婦でCMに出演したことでもわかる。


 何を言いたいかというと、事務所を通じてコメントを出すような、お茶を濁すような対応では昨今のSNS時代は乗り切れない。全てを明らかにした上で、「使ってくれ」と頼む。これが一番だと原田は教えてくれた。


(城下尊之/芸能ジャーナリスト)


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