国会会期末が17日に迫る中、成立が不透明になっているのが、与党提出の「副首都」構想関連法案だ。大規模災害に備えて首都機能を代替する「副首都」設置を見据えたものだが、悲願の大阪都構想と絡めて成立を狙う日本維新の会と、国民民主党が同法案を巡って綱引き。
「副首都の指定先について、大阪市を念頭に置いている与党・維新案に対し、国民民主は政令市の権限を強化した『特別市』法案を衆院に提出。政令指定都市を道府県から独立させ、指定先に含めるよう主張しています。大阪市以外も手を挙げられる内容で、維新の『大阪ありき』へのNO。“維新の好きなようにはさせない”との玉木雄一郎代表の意図の表れとみられています」(政界関係者)
■「勝てる勝負」と玉木代表
こうした状況を受け、自民と維新、国民民主、公明4党の政調会長が10日に国会内で会談。副首都法案の修正協議入りで合意した。会談では「維新か国民民主のいずれかが譲歩せざるを得ない」(同前)と目されたが、翌11日、玉木代表は「与党だけで通せば将来に禍根を残す。互いに譲りながら丁寧な合意形成をすることが重要」と発言。譲らない姿勢を明確にした。
一方の維新も妥協する気はなさそう。維新の内情に詳しい関係者が言う。
「維新は都構想の是非を問う住民投票を道府県全域で行えるとする付則に執着。
「大阪ありき」か「他の政令市も加える」か──、筋論で言えば国民民主に軍配が上がりそうだが、バトルの行方はどうなるのか。
「維新案はスジが悪すぎて、一部の維新幹部も『これはアカン』と漏らし始めている。前のめりなのは吉村洋文代表とその周辺だけ。そんな状況に気付いている玉木さんは『勝てる勝負』と踏んでいるようです。麻生太郎・自民副総裁とも近い彼のメッセージは『維新を抑えないと協力しないぞ』と自民にも向いている。既に時間切れでもあり、維新はいずれ折れることになるだろう」(官邸事情通)
そもそも、副首都設置が喫緊の課題なのか。その議論をすっ飛ばした政争なんて国民不在もいいところだ。
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