2026年4月28日、外国為替市場でフィリピンの通貨ペソが対ドルで急落し、一時1ドル=63.19ペソを付け、史上最安値を更新した。翌29日には61.42~61.55ペソ前後で推移しており、最安値圏にとどまっている。


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 米連邦準備制度理事会(FRB)の高金利政策が長期化するとの見方が強まり、ドル買いが主要通貨に広がったことが背景にある。新興国通貨の中でも経常赤字を抱えるフィリピンペソは売り圧力が強まり、下落が加速した。

 ペソ安は燃料や食料の輸入コストを押し上げ、物価上昇を一段と加速させる要因となる。フィリピン中央銀行(BSP)は「為替市場の過度な変動を抑制するため、必要に応じて介入を行う準備がある」と声明を発表し、市場への牽制を試みている。しかし、米国のインフレ圧力を背景としたドル高の流れを止めるには至らず、さらなる下落への警戒感が広がっている。

 現地経済紙は、輸入コスト上昇が生活必需品の価格に波及する懸念を報じている。専門家は「当面は米国の金融政策次第の展開が続く。63ペソ台への再突入も視野に入る」と指摘している。
【編集:Eula】
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