フィリピンのマニラ首都圏および近郊で、日本人が拳銃や凶器を用いた強盗、睡眠薬(昏睡)強盗、美人局、スリなどの犯罪被害に相次いで遭っている。これを受け、在フィリピン日本国大使館は2026年5月12日、現地滞在者や渡航予定者に対し、安全対策の徹底を求める注意喚起を発出した。


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 大使館によると、最も深刻なのは拳銃を使用した強盗だ。歩行中に突然拳銃を突きつけられ、バッグなどを奪われる事件が発生している。抵抗した被害者が発砲を受けて負傷したり、銃のグリップで殴打され重傷を負う事例も報告されている。大使館は「夜間や人通りの少ない路上の歩行は極力避け、強盗に遭遇した際は身の安全を第一に考え、絶対に抵抗しないでほしい」と呼びかけている。

 旅行者など短期滞在者を狙った「睡眠薬強盗」も後を絶たない。犯人グループはマニラ旧市街イントラムロス周辺などで「案内してあげる」と親しげに声をかけ、移動中の車内や飲食店で睡眠薬を混入した飲食物を勧める。被害者が意識を失っている間に現金や携帯電話を奪い、クレジットカードを不正利用する手口が定着している。中高齢の女性や家族を装うことで、被害者が油断してしまう傾向があるという。

 さらに、マッチングアプリや観光地での声かけをきっかけとした「美人局」も目立つ。女性と親密になった後、未成年であることを口実に親や警察を名乗る仲間が乱入し、多額の慰謝料を要求する。現金がない場合はATMやカジノへ連行され、100万円以上の被害が発生するケースも確認されている。

 このほか、ショッピングモールや空港でのスリ、バイクによるひったくりも常態化している。
大使館は、スマートフォンの盗難によって航空券の確認や家族への連絡が不能になる事態を防ぐため、連絡先などの重要情報は紙媒体でも保管するよう助言している。

 大使館は「常に狙われているという危機意識を持ち、トラブルを回避する行動を心がけてほしい」と強調。多額の現金を持ち歩かないことや、見知らぬ人物からの誘いに安易に応じないといった基本的な防犯意識が、命を守る鍵になるとしている。
【編集:Eula】
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