東京ビッグサイトにて、5月3日・4日に開催された「カードゲーム祭2026」では、大会にフリー対戦、初心者も参加できる体験教室など、様々な催しが行われました。

「カードゲーム祭」は、2024年から“アナログゲームの祭典”という側面も強めており、今回も20社ほどが出展。
カードゲームだけにとどまらず、多彩なゲームを楽しめる場として大きな賑わいを見せていました。

その中でも目を引いたブースのひとつが、『勝利の女神:NIKKE』をモチーフとした対戦型アナログゲーム「NIKKE DUEL ENCOUNTER」のブースです。

■「カードゲーム祭」でも“背中で魅せる”
『勝利の女神:NIKKE』は、スマートフォンやPC向けに展開している基本無料型(アイテム課金制)のゲームで、先日3.5周年を迎えた人気作です。主に時間経過で成長させる放置型RPGの要素と、エイミングを中心としたSTGバトルで構成されており、編成によるシナジーを思案する戦略性も備えています。

そんな『勝利の女神:NIKKE』をアナログゲームでどのように再現したのか。以前から興味はあったものの、対戦型(つまり、遊ぶ相手が必要不可欠!)という事情もあり、なかなか触れる機会がありませんでした。しかし今回の出展ブースでは、誰でも体験プレイが可能とのこと。この好機を逃すまいと、直接足を運んでみました。

まだ午前中にもかかわらず、ブース周辺には既に多くの来場者が集まっており、展示をじっくり眺める人や、販売中の商品を求める人の姿が目立ちました。

こちらのブース写真をXで投稿すると、先攻・後攻を表示できるカード「ADORO」がもらえるというキャンペーンも行われており、写真を撮影してスタッフに声をかける人もたびたび見かけました。

人だかりによる盛況も印象的ですが、ここが「NIKKE DUEL ENCOUNTER」のブースだと一目で分かった明確な理由は、その装飾にあります。作中でバトルに挑む少女型ヒューマノイド「ニケ」を印刷したタペストリーが、ブース内のあちこちに並んでいたおかげです。


このタペストリーに描かれているのは、銃器を構えながらこちらへ視線を向けるニケたちです。戦闘中は彼女たちを眺める余裕があまりないのですが、タペストリーなら心ゆくまで鑑賞できます。

ちなみに作中の戦闘では、遮蔽物に隠れている時間はほんのひととき。射撃で敵を撃破しなければ、こちらがやられるだけです。敵は前方から来るため、射撃の態勢に移行すると、ニケはプレイヤーに背中を向ける形になります。

こうした『勝利の女神:NIKKE』の特徴は、掲示されているタペストリーにも盛り込まれており、裏面には射撃姿勢のニケたちがしっかりと印刷されていました。表面だけ印刷するタペストリーも多いところ、作品の個性をうまく活かした表現に頭が下がるばかりです。

『勝利の女神:NIKKE』は、“背中で魅せるガンガールRPG”という謳い文句も掲げており、その魅力は「カードゲーム祭2026」でも惜しみなく発揮されていました。

<cms-pagelink data-page="2" data-class="center">実際に遊んでみた!DOROたちがマップに入り乱れる大乱闘、戦略要素も面白い</cms-pagelink>

■ボード上のニケに、カードで支援する「NIKKE DUEL ENCOUNTER」
『勝利の女神:NIKKE』をプレイしていても、「NIKKE DUEL ENCOUNTER」に触れたことがない、という人は少なからずいることでしょう。本作は、ニケたちのアクリルスタンドを用いて、手札のカードで攻撃や支援を指示し、ヘックスマップ上のニケ同士が戦う対戦型のゲームです。

『勝利の女神:NIKKE』では、敵である「ラプチャー」とニケが戦いますが、「NIKKE DUEL ENCOUNTER」ではニケ同士で競い合います。また、マップ上をニケが移動し、立ち位置によって戦況が変化する点も、『勝利の女神:NIKKE』とは異なります。


ニケを2体ずつ編成して戦う2on2ルールもあるようですが、今回体験したのは、基本となる3体編成の3on3のルール。異なる3体のニケと、それぞれに対応した戦術カード10枚(合計30枚)を山札を用意したら、ゲームスタートです。

まずは、初期配置マスに3体のニケを配置し、シャッフルした山札から5枚引いて手札とします。勝利条件は、相手ニケを全て戦闘不能(HP0)にすること。また、山札がなくなった場合、一度だけ捨て札を集めて山札を用意(リシャッフル)できますが、それがなくなると自動的に敗北となります。

順番が回ってくると、「移動」と「手札の使用」ができます。移動は全ユニット合計で2マスまで可能で、ひとりのニケを2マス動かしたり、2人のニケを1マスずつ移動させるなど、自由に割り振れます。また、手札の使用前に1マス移動、使用後に1マス移動といった行動も可能です。

手札のカードは、1ターンにつき1枚使用できます。攻撃系のカードを使ってダメージを与えたり、支援系のカードを用いてニケの能力をサポートしたりと、手札の構成に合わせて戦略を組み立てていくカードゲームならではの楽しさが、「NIKKE DUEL ENCOUNTER」でも味わえます。

行動が終了すると、手札が5枚になるまでカードを引き、順番が終了します。この流れを交互に行い、決着がつくまで繰り返すのが全体的な流れになります。


■“倒れたニケ”が逆転の鍵に! 最後まで油断できない激戦
ただし、ここまでの説明はルールの基本的な部分になります。実際にプレイして実感したのは、戦況に合わせて激戦化していく展開と、その流れを上手く制する柔軟な思考力の重要性です。

今回体験したプレイでは、移動でちょうど相手ニケを射程に捉え、先制攻撃に成功しました。一手先んじられたので有利になるぞと単純に思い込んでいたのですが、ニケたちは一定のダメージ(ニケごとに設定は異なります)を負うと、攻撃力が上がっていきます。

中途半端なダメージでは、相手ターンの攻撃が苛烈になるため、大きなしっぺ返しを食らう場合があります。今回はまさにその通りの展開で、数ターンかけて少しずつダメージを与えた結果、攻撃力が上がった相手ニケ&効果的なカードの組み合わせで、こちらのニケがさっそく落とされてしまいます。 

盤面に残ったニケの数は3対2と、見るからに不利な状況です。しかし、ここで更に戦局が変化する状況が訪れました。山札や手札は、それぞれのニケに対応したカードで構成されていますが、倒れたニケが出ると、そのニケのカードは使えなくなります。

そして、手札にある“倒れたニケのカード”は、自分のターンで好きな枚数を除外(※リシャッフル対象外)することができ、この時3枚以上除外すると、「移動」または「手札の使用」を追加で1回行えるようになります。

つまり、“倒れたニケのカード”を3枚以上捨てると、「3マス移動」もしくは「カードを2回使用」できるのです。攻撃用のカードに余裕があれば、同一ターンに2回攻撃できるため、一気に大ダメージを与えられます。


この効果を利用し、こちらも相手ニケを倒すことに成功。これで巻き返せたぞ……と思いきや、相手も“倒れたニケのカード”を3枚捨てられるようになったため、今度はこちらが火力の集中砲火を受ける事態となりました。

戦局が進むに従って手数が増えていき、銃火の応戦も密度が上がる一方。1手の差が命取りになっていく中、最後に残ったこちらのニケが猛攻を受けていまします。しかし、事前に配置した“被ダメージを軽減するカード効果”によって被害を抑え、からくもHP1の状態で生き残りました。

かろうじて切り抜けたニケが、次のターンで相手ニケを返り討ちにし、文字通り紙一重の差で決着。まさに間一髪の勝利です。

初めてのプレイで右往左往もしましたが、ルール自体は分かりやすく、しかし戦術には広がりが感じられるなど、「NIKKE DUEL ENCOUNTER」の魅力を一端なりとも味わうことができました。

プレイに必要なニケ3体(+カードなど)を揃えるには、プレイヤーごとに9,900円(税込)がかかりますが、ニケではなく「DORO」のアクリルスタンド6体で戦う「DORO DUEL ENCOUNTER」なら、対戦する分(自分+対戦相手)のコマやカードが9,900円(税込)で揃います。

実は、今回プレイしたのも「DORO DUEL ENCOUNTER」でした。ルール自体は「NIKKE DUEL ENCOUNTER」と同じなので、スタートセットとして「DORO DUEL ENCOUNTER」から始めるのもアリでしょう。また、「DORO DUEL ENCOUNTER」と「NIKKE DUEL ENCOUNTER」は混ぜて遊ぶこともできるため、さらに買い足すことで遊びの幅が広がっていきます。


カードゲームの要素があるため、運に左右される面は当然ありますが、“倒れたニケのカード”が無駄にならず、むしろ逆転要素として機能していたのは、最後まで緊張感を生む優れたシステムだと感じました。

また、説明が長くなるため省いてしまいましたが、『勝利の女神:NIKKE』でお馴染みの「バーストスキル」も「NIKKE DUEL ENCOUNTER」に盛り込まれています。強力な連携攻撃を繰り出すことができ、こちらも戦況を覆すほどの逆転的な要素です。

今回プレイしたことで、「NIKKE DUEL ENCOUNTER」への興味は一気に高まりましたし、もしゲームソフトになってくれたら、“対戦相手がいない”という個人的な問題も解消されるため、いち早く飛びついてしまいそうです。

いっそ、この「NIKKE DUEL ENCOUNTER」が、『勝利の女神:NIKKE』の地上コンテンツになってもいいのでは……などと、他愛もないことすら想像してしまうほど、充実したプレイ体験となりました。
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