本稿では、女児向けアーケードゲームがここ数年で勢力を拡大し、大きなムーブメントを巻き起こしている中、そこへ満を持して参入した『オトカドール』の確かなクオリティと、その根本にあるゲームシステムなどをお届けします。
◆女児向けアーケードゲームに新風を巻き起こせるか
本作最大の特徴は、なんといってもその世界観にあります。既存の女児向けアーケードゲームを見回してみると、『アイカツ!』『プリパラ』といった作品はアイドルを育てるというコンセプトが全面に押し出されています。一方の『オトカドール』でプレイヤーが育てるのは「魔法少女」です。このファンタジー路線はありそうでなかった世界観なので、充分に差別化が図られていると言えます。
また後述しますが、キャラクターには細かな設定が用意されているものの、その反面明確なストーリーは用意されていません。それはつまり、プレイヤーが想像できる余地を残しているということで、イラストをそのままCG化したような温かみのあるグラフィックがそれを際立たせます。余談となりますが、キャラクターに2Dのイラストは一切使用されておらず、全て3DCGでイラストが統一されている点も、世界観に対する拘りと言えるでしょう。
そしてキャラクター性を深彫りする楽曲や、ゲームのクオリティ自体も、「さすがKONAMI」と思わず唸るレベル。カードのオリジナリティも高いので、作ったカードを友達と見せ合うといった楽しみ方も活発化しそうですね。
ここまで原作としての魅力を見せ付けられると、期待したくなるのがクロスメディア展開です。
◆あなただけの魔法少女を育てよう!
ゲームをスタートすると、まずは3人の女の子から自分の分身となるドールを選択します。用意されているのは、いつも元気いっぱいでピンク髪が特徴の“あい”、上品なお嬢様タイプの“セイナ”、妹タイプでカラフルな洋服がよく似合う“サニー”の3人。選べる女の子は今後も増えていきますので、さらなる個性的なキャラクターの登場に期待したいところです。
さて、プレイヤーはこの中から1人を選んでパートナーにするわけですが、「全員育てたい!」という人もいますよね? そんな人も安心してください。最初に選んだ女の子をレベル5まで育てれば2人目、3人目が開放され、同時に育成できるようになるのです。筆者が体験した限りでは、ワンプレイでレベルも1上がっていく感覚だったので、時間も金額もそれほどかからないはずです。また本作のポイントとして、最初に設定したプレイヤーの名前を、音声合成で呼んでくれる点も見逃せません。
■音ゲー部分と楽曲はコナミならでは
そしていよいよ本作のメインである音ゲーの部分。まず形式は、同社が特許を取得している“上から落ちてくるタイプ”です。筐体には左右のボタンの他に、中央のレバーも存在し、この3つを使って操作します。基本的には左右のボタンだけで音ゲーは進行し、要所ではレバーの操作も加わります。
実際筆者も、最初にこのアクションを指示された時は頭が混乱しましたね。多分、頭が柔らかい子供なら簡単にやってのけるんだろうな……とか思いつつ、音ゲーファンにもぜひ試してもらいたい要素です。また、ドールは今後も追加されていくみたいなので、そちらにも期待です。
余談ですが、収録されている音楽も実に多彩で、こちらも音ゲーファンにとって納得のクオリティです。現在はYouTubeでもその一部が公開されているので、未プレイの人は、まずこちらをチェックするといいでしょう。
■MPを利用したバトルとは
さて、本作はただ音ゲーをプレイし、コンボをつなげればいいわけではありません。ステージごとにライバルも登場してきます。プレイヤーはライバルとバトルして、勝利することが最終的な目標になります。
バトルではまず、リズムゲームでコンボをつなげてMPを溜めることから始めます。そして、溜めたMPに応じて、さまざまな魔法や技を繰り出していきます。
■注目のヒメ姫モード
バトルでは駆け引きも重要になります。本作にはライバルに大ダメージを与えられる、HPが回復するなどの効果を持つ「ヒメモード」が用意されているのですが、これを発動するには「ヒメゲージ」を溜めなければいけません。この「ヒメゲージ」は、自分のターンが回ってきたときと敵に攻撃を与えられることで増加。もちろんライバル側にも「ヒメモード」がありますので、弱い攻撃ばかり連発していると、あっという間に相手がヒメモードになり、あっさり負けてしまうことも。そんな危険を感じた時は、あえて攻撃せずに「何もしない」というコマンドを選択することもできます。
その際、MPは消費されませんので、強力な魔法を使うために“溜める”という戦略もアリですね。とはいえ、ライバルにもかわいいドールが揃っているので、一度くらい見てみるのもありです。
また余談ですが、各キャラクターにはあるテーマをモチーフとした濃厚な設定があり、作品の世界観を上手く引き立たせているのです。
◆カードのコーデにも本作ならではの要素がたっぷり
ライバルとのバトルに勝利すると、そのキャラクターに因んだコーデアイテムをゲットできます。アイテムは「持ち物」「トップス」「ボトムス」「シューズ」「アクセサリーアイテム」の5種類があり、それぞれにHPや攻撃力、魔力、素早さが設定。各コーデアイテムにはブランドの概念があり、同じブランドで一式揃えればもちろん強くなりますが、逆にミスマッチな組み合わせが強力になるケースも充分ありえます。このあたりも、コーデの楽しさとして機能しているといえるでしょう。もちろん、今後もアップデートでアイテムは順次追加されていくので、選ぶ楽しさはますます増えていくでしょう。
■カード作成
そして自分だけのコーデを決めたら、次はカード作成に移ります。カードに映るドールを撮影する際には、ポーズや角度、壁紙まで変更可能。ポーズは持ち物によってさまざまな変化を見せるので、ぜひいろいろなパターンを試してみてください。現在のところ、持ち物には杖や本といった、いかにも魔法少女らしいアイテムが揃っています。
撮影するタイミングもプレイヤーが自由に選択できるのですが、運が良ければ瞬きした瞬間をカードとして残せることも。普段の笑顔とはまた違った表情を見られるので、挑戦する価値ありです。
ポーズが決まったら、続いてはカード化です。このとき、ノーマルカードの他に2種類のキラカードを作成できることにも触れておきます。まずひとつは、プレイする度に押されるスタンプを10個貯めるともらえる「スターキラパウダー」。これは写真撮影で選んだ壁紙がそのままキラになるパターンです。そしてもうひとつは「ゴールドキラパウダー」で、カードを作る際に1枚コインを追加すると入手できます。こちらは、壁紙がゴージャスなゴールドに変化します。キラカードは見た目が変化するだけでなく、キャラクターのステータスもアップするので、ここぞという時に使いましょう。
このようにして作られるカードは、まさに世界に1枚だけの特別なもの。これだけいろいろな手順を踏んでいると、カード化にも時間がかかるんじゃ…と思う人もいるかと思いますが、実際には20秒程度とかなり短め。
■「ニャンドラのカギ」とアクセサリー
ちなみにカードには「ニャンドラのカギ」というものも存在し、こちらは100円で作成できます。ニャンドラのカギを持っているとアイテム合体によってアクセサリーを作れるようになるほか、持てるアイテムの最大数も増加。特にアイテム合体によって得られるアクセサリーは、ここでしか手に入らないものばかり。リボンやイヤリングなど、さりげないけどよりかわいく見せるアイテムが揃っています。
アイテム合体は、ライバルとのバトルを行うとドロップする素材アイテムで行います。中にはライバルでなく、スライムなどのモンスターを相手にすると入手できる素材もあるので、できるだけ満遍なく、たくさんの相手とバトルするといいでしょう。
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現在は全国各地のアミューズメント施設や大型店舗の一角に設置されており、すでに多くの人がプレイしているとのこと。基本的な操作感はワンプレイですぐに味わえるので、まずは試しに遊んでみてはいかがでしょうか。
(C)Konami Digital Entertainment


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