ロシアによるウクライナ侵攻、安倍晋三元首相の銃撃事件と国内外で大事件が相次いで起こった2022年。かつてない激動の年となったが、芸能界や皇室でも衝撃的な出来事が連発。

本誌が目撃してきた2022年のスクープの中でも、特に反響が大きかったものを改めて紹介したい。

神田沙也加さんのあまりにも突然の訃報から、1年が過ぎた。12月14日には、1周忌を前にして追悼ベスト盤がリリースされるなど、今も多くの人から愛されている。15歳で歌手デビューし、母の松田聖子との確執を報じられたこともあった沙也加さん。しかし本誌は、生前に知人へ明かしていた沙也加さんの“本音”は違ったようで――。(以下、2022年1月18日・1月25日合併号掲載記事)※年齢は掲載当時のママ

「斎場で悲しみの対面をした聖子さんは、眠っているような沙也加さんの表情に嗚咽していたそうです」(音楽関係者)

昨年12月18日深夜、神田沙也加さん(享年35)が公演で訪れていた札幌市内のホテルで死亡した。

50センチに達する大雪が降り積もった日だった。

3日後の21日夕方、愛娘の位牌を胸に札幌市内の斎場で会見を行った母・松田聖子(59)と父親の神田正輝(71)。顔面蒼白の聖子は、集まった報道陣を前に、こう声をふり絞った。

「本当にみなさまお寒いなか、申し訳ございませんでした。ありがとうございます」

2人は、その日のうちに別々の便で東京に戻ってきた。スタッフの先導で先に飛行機を降りてきたのは、聖子の母親だった。

うなだれた様子がその失意を物語っている。その後ろに聖子が続いていた。聖子もまた茫然とした表情だった。その胸には濃紺の布で包まれた娘の遺骨が抱えられていた――。

これまで聖子と沙也加さんは幾度となく確執が伝えられてきた。だが、2人は心底では固くつながっていたという。

デビュー当時の聖子と仕事をしていたカメラマン・YAHIMONときはる氏は証言する。

「沙也加さんが17年12月の舞台『屋根の上のヴァイオリン弾き』に出演したときのことでした。別の女優さんの楽屋で私自身が9年間、実母と会っていないと話をしてから、その女優さんの後押しもあり、面識のある沙也加さんの楽屋にご挨拶に行ったんです。

沙也加さんからは神妙な顔で、『ちょっと聞こえちゃったんで申し訳ないんですけど……子供に会うのを嫌がる母親なんて絶対にいません!』と言われたんです」

沙也加さんは同年5月に村田充(44)と結婚。母娘不仲説が報じられていた時期で、YAHIMON氏は彼女の発言に驚いたという。

「その翌日、私は母に会いに行き、3カ月後に母は他界しました。

沙也加さんの励ましがなければ、私は母とは会えていませんでした」

■「母親が、私を一番愛してくれている」

翌年、同舞台の愛知公演に出演していた沙也加さんに感謝を伝えに行くと、こう言われたという。

「私、生意気言っちゃってごめんなさい。私も母の“有名税”にずっと悩んでたりしていたんですけど、やっぱり母親が一番つらいって思うようになって……。産んでくれた母親が私を一番愛してくれているから、その真実があれば悪く書かれても仕方ないかなって。だからあんなこと言っちゃったんです……」

そんな娘の思いは聖子にも伝わっていたのだろう。空港でも聖子は遺骨を両手で愛おしそうに抱えていた。

前出の音楽関係者は言う。

「聖子さんは愛娘を突然失った余りの悲しみに、自宅で遺骨をしばらく保管しておくのでしょう。かねて聖子さんは霊感が強く、信心深い方ですから、娘さんのお墓をどうするか熟慮しているといいます」

聖子の父の葬儀は一家のルーツでもある福岡県柳川市の菩提寺で執り行われたという。

「蒲池家は江戸時代、柳川藩の系譜を継ぐ由緒ある家系で、この菩提寺の創建者でもあったといいます」(地元紙記者)

だが、前出の音楽関係者は言う。

「ただ、福岡となると東京とは距離があり、日常的に墓参できなくなってしまいます。また、沙也加さんの成人後に再婚した今の旦那さんのお墓に入れる可能性は限りなく低いでしょう。

父親の神田さんの実家のお墓に入れた場合は聖子さんは一緒にお墓に入れなくなってしまいます」

■神田の母が眠る寺の関係者は「(納骨は)こちらではない」と…

東京都新宿区内にある名刹には神田の母で女優の旭輝子さん(享年77)が眠っている。同寺の関係者は、沙也加さんの遺骨がここに入る話は聞いていないと話す。

「沙也加さんのことはショックですし、私たちも心配しています。ただ今回のことで神田さんからこちらに連絡はありません。(納骨は)こちらのお墓ではないと思います。神田さんをお見かけしたのは2年ほど前ですが、連絡をいただくこともありますし、定期的に来てくださっているようです。神田さんはしっかりお墓を守っています」

前出の音楽関係者は続ける。

「そういう事情も踏まえ、沙也加さんのお墓を新たに造ることも選択肢に入っているようです」

終活カウンセラー協会の代表理事・武藤頼胡さんは、わが子に先立たれた親の心理をこう指摘する。

「お子さんを先に亡くされた場合、気持ち的にすぐに納骨しないことが多いので、しばらくは手元に置くと思われます。ただ、新たに沙也加さんのお墓を造るということは十分考えられます。今は昔と違い、実家のお墓に入る決まりはありません。沙也加さんのお墓を造っておいて、後から聖子さんがそこに入るという形もできます。聖子さんからしたら、娘さんと一緒のお墓に入りたい希望はあるかと思います」

父親の神田と分骨する可能性もあるという。

「親である聖子さんには『何もしてやれなかった、何もできなかった』という後悔があると思います。だからお墓という形で、少しでも何か良くしてあげたいという気持ちは強いはずです。通える場所にお墓を用意することが、娘にとってもいいと考えるのではないでしょうか」

昨年12月18日のディナーショーを最後にステージから下りた聖子は『紅白』出場も辞退した。

「当面はライブやメディア出演を一切予定していないと聞いています」(映像関係者)

前出のYAHIMON氏も言う。

「私の師匠で、聖子さんもお世話になったカメラマンが亡くなったときも事務所関係者が『彼女は悲報を聞くと、絶対に影響が出る』と話していました。聖子さんは非常に繊細な方ですので、しばらくお休みすると思います」

愛娘のために自分は今、何ができるのか――。光を求めて、聖子の涙の奔走は続く。