歴史的な円安と不安定な社会情勢によって、終わる気配が見えない物価高。多くの日本国民がその影響に苦慮するなか、ある国会議員の発言が波紋を呼んでいる。

それは5月13日に開催された参院決算委員会でのこと。立憲民主党の吉田忠智氏(70)は、質問の中で地方議員の深刻ななり手不足を指摘。’23年度の統一地方選では町村議選の約3割が無投票当選、20の自治体で定数割れが起きたことを挙げ、議員に立候補するための障壁となっている構造的な問題を解決すべきだと訴えた。

具体的には、町村議員の平均報酬は月額22万円と低いため専業しにくいことや、休暇制度の未整備やハラスメント、育児・介護との両立の難しさを挙げ、中でも「年金制度がないこと」を問題視した。

それ自体は真っ当な指摘なのだが、ここで吉田氏は、「ちなみに国会議員の年金は2007年に廃止してますね」と、突然、国会議員年金について言及。続けて、「小泉内閣の時に。私は勢いで廃止したんじゃないかと思って、今みんな後悔してるんじゃないかと思うんですね。私は国会議員の年金もぜひ復活すべきだと思ってます」と主張し、 「皆さんそう思うでしょ?」と問いかけた。

しかし、この呼びかけに対して委員会室からは笑い声が漏れたものの、賛同する声は上がらなかった。

「今回吉田氏が復活を求めた”国会議員互助年金”とは、かつて特権の象徴として激しい批判を浴びた制度。10年以上在職した国会議員を対象とした公的年金に上乗せされる独自の年金制度で、65歳から受給可能。支給額は年間約400万円以上で、給付財源の約7割が税金で賄われていました。

しかし、一般の国民年金と比べ、そのあまりの厚遇ぶりに国民の不満が高まり、’06年に小泉純一郎政権下で廃止が決定しました」(全国紙政治部記者)

物価高の影響を受けているのは国会議員も同じかもしれないが、多くの国民が日々の生活に喘ぐなか、“議員特権”とも言える制度の復活を提案した吉田氏の“KYぶり”にはX上で批判の声が噴出した。

《自分の生活じゃなくて国民の生活をどうにかしてくれ 生活が苦しいのは議員より国民なんだよ》
《国民にどう思われているか全く理解できていない》
《国民年金で何か差障りでもあるの? そんなものを国民にかけさせているの?》
《あ・ほ・か?国民年金厚生年金と比較してみろ》
《国民年金でいいだろ。特権そのもので議員年金の給付水準なら国民は喜んで払う》
《国民年金があるだろう。それ以上に老後の資金が必要とあらば、多くの国民と同じくNISAとか活用して資産形成に努めなさい》
《国民を馬鹿にした特権意識。今でさえ国会議員に対する特権は余りあるのにね》

「廃止後の’17年に自民党の竹下亘氏は、国や地方の議員年金が廃止された現状について『元国会議員で生活保護を受けたり、ホームレスになったりする方もいると聞いている』と指摘。『若くして国会に出てきている議員が退職したら全員生活保護だ。こんな国は世界中にない』などと発言し、議員年金の廃止を再検討する必要性を訴えました。

しかし、つい最近は、複数の日本維新の地方議員が脱法的なスキームで社会保険料の支払額を少なくする”国保逃れ”をしていたことが明るみになり問題となったばかりです。国民にだけ負担が大きい”社会保障”を強要して、自分たちだけは”それでは食べていけない”と主張するのは、国民としては到底受け入れられないでしょう」(前出・全国紙政治部記者)

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