出会いを求めて始めたマッチングアプリ。でも、なかなか「この人!」と思える相手に巡り会えないこともあるようです。


今回は、そんな“マッチングアプリ疲れ”を感じていた女性のお話です。

マッチングアプリを始めて1年経つものの

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廣田奈緒さん(仮名・29歳/会社員)は、マッチングアプリを始めてかれこれ1年になります。

「今まで計8人の男性とデートしたのですが、結局誰ともしっくりこず、お付き合いまでいった試しがないんですよね」

奈緒さんは、相手とマッチしてやり取りを重ね会うところまでは難なくいけるんだそう。

「ですが、プロフィール写真とは全くの別人が来てビックリしたり、メッセージのやり取りでは明るかったのにいざ会ってみたら口数が少なくほとんど目も合わせてくれないような男性だったりと……なかなか素敵な男性に巡り会えなくて」

マッチングアプリに疲れてしまった

その他にも、とにかくキッチリ割り勘で「おごってもらうのが当たり前と思っている女はお断り」という空気をまとった男性や、一方的に自分の話ばかりしてくる男性など、とても恋愛対象にはならない男性ばかりとデートしてきてしまいました。

「私の同年代の同僚はマッチングアプリで知り合った男性と結婚したし、他にもアプリで彼氏を見つけた女友達が何人もいるのに……なんで私だけうまくいかないんだろう? と悔しくてたまらなくなって、高いバッグを衝動買いして後悔したりと明らかにストレスがたまっていましたね」

そして良い出会いもないまま1年間もの時間を無駄にしてしまったことが、とてつもなく虚しく感じたんだそう。

「マッチングアプリはパートナーを探している人同士の出会いだからもっと簡単にうまくいくと思っていたのですが、別にアプリを使ったからといって自分がいいと思える男性に出会える可能性が高くなるかというと、そうでもないんだなというのが私の感想で……要するに疲れてしまったんですよ」


「もうやめよう」最後にアプリを開いたら

「マッチングアプリなんてやっていても、自分の限られた時間と自信を失うだけで何もいいことなんかないし、もうやめてしまおう」と思いながら最後に何気なくアプリを開いてみると……。

「『あれ? 見覚えのある顔がある』と思ってよく見てみたら、なんと同じ会社で働いている山本さん(仮名・32歳)だったんですよ。アプリ内で知り合いを見つけたのは初めてだったので、かなり興奮してしまいました」

8人とデートして全滅…出会いに疲れた29歳女性が、最後にマッチングアプリを開いて“目を疑った”ワケ
職場 オフィス
しかも山本さんとは社内交流イベントの一環であるシャッフルランチのときに近くの席になったことがあり、ほぼ初対面の奈緒さんにもちょうど良い距離感を持って自然に話しかけてくれたことがとても印象的でした。

「しかも山本さんて見た目も菅田将暉似のイケメンなので、絶対に彼女がいると思っていたし、なんでマッチングアプリなんてやってるの? と驚いてしまって」

アプリより効率的な出会いなのでは

そして山本さんの丁寧に書かれたプロフィールを読んでいるうちに、奈緒さんはドキドキしてきたそう。

「てことは山本さんは今フリーってこと? 実はシャッフルランチのときに同じテーブルだった人全員とLINE交換したので、思いきって連絡してうまくいけば、ひょっとしたらひょっとするぞと思ったんです」

しかも、山本さんがイケメンで感じの良い男性ということはもう分かっているし、同じ会社で素性もはっきりしているため、「これはマッチングアプリよりずっと効率が良く手間がかからない安心感のある出会いだ」と気がついてしまいました。

「実は私、ずっと社内恋愛に抵抗があって、それまでに1度も経験したことがなかったんですよ」

コソコソ噂をされたり、破局後に偶然出くわして気まずい思いをするのはごめんだ、と奈緒さんは考えていました。

「でもそんな変なプライドにしばられて行動を起こさないのは間違っているし、素敵な男性とお近づきになれるチャンスの方が何倍も大事だと気がついたんです」

LINEのやり取りから進展し……

「勇気を出して山本さんにLINEをしてみると、フレンドリーな返信が返ってきたので思い切って『マッチングアプリで山本さんらしき人を見つけてしまったので、つい連絡してしまいました』と伝えてみたら、最初は驚いてすごく恥ずかしがっていたのですが、次第にお互いのマッチングアプリ失敗談で盛り上がって、せっかくだし近々食事にでも行きましょうということになったんです」

そして2人は何度かデートを繰り返すうちにお付き合いをすることになったそう。

奈緒さんの幸運は、マッチングアプリで、プロフィールの真偽も分からない男性とギャンブル感覚でマッチし、ちまちまとやり取りを重ねて、ようやく会ってみてもガッカリする結果に終わる……という不毛な日々を経験したおかげでした。


「実は、山本さんもシャッフルランチのときに私に良い印象を抱いてくれていたらしいんですが、『でも絶対に彼氏がいるだろうし、変に連絡して社内で“山本がストーカーじみたことをしているらしい”と噂になったら困るし』と何の行動も起こせなかったそうなんですよ。私たち、似たもの同士だったんです」と微笑む奈緒さんなのでした。

<文/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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