(台南中央社)台南市文化局は、日本統治時代に皇族の博義王が現在の台南山上花園水道博物館に植えたリュウキュウマツの枯れ木を活用し、記念品を制作する方針を示している。来訪者に「歴史のかけら」を持って帰ってもらい、長い歴史を形を変えて伝えたい考えだ。


同博物館は1922(大正11)年に完成した水道施設があった場所で、今年で100周年を迎える。文化局によると、当時はゴルフ場があり、ゴルフ好きだった博義王が33(昭和8)年に現地を訪問した際、8本のリュウキュウマツを植えたという。

文化局の葉沢山局長によると、以前は皇太子時代に台湾を訪問した昭和天皇が植えたとされていたが、2019年の博物館開館後の調査で博義王が植えていたことが分かったという。

8本のうち6本は博物館開館前に、1本は20年に枯れたが、博物館では、枯れ木に特別な意義があることから、木材として保存を決定。100周年の記念イベントに合わせ、記念品として加工する予定だ。

文化局は、リュウキュウマツの年輪ははっきりとしていて、幾何学的な模様が美しいと質の良さを指摘。
博物館はフェイスブックを通じて「楽しみにしていて」とアピールしている。

(楊思瑞/編集:齊藤啓介)