(台北中央社)台湾高速鉄道(高鉄)が導入を予定している新型車両を巡り、日本メーカー製ではない車両の購入を検討していることが5日、高鉄への取材で分かった。一部ではヨーロッパメーカー製の可能性が指摘されている。


高鉄では現在までに東海道・山陽新幹線で採用された700系をベースにした700T型を34編成購入。2019年以降、2度にわたって日本メーカーを対象とした入札を実施したが、日本側から提出された書類が同社の要求を満たしていなかったほか、提示価格が割高などの理由でいずれも中止になっていた。

高鉄は先月23日に開いた取締役会で、車両購入案の進捗状況について報告。すでに日本以外の新たな購入先を見つけたと明らかにした。また中央社の取材に対し、技術や操作、メンテナンス、財務状況などの面で実現可能性を検討していると回答した。ただ、導入するのがヨーロッパメーカー製の車両かどうかについては明言を避けた。


交通部(交通省)の胡湘麟(こしょうりん)政務次長は5日、中央社の取材に応じ、高鉄の現在の購入計画への支持を表明。欧州連合(EU)の国は高速鉄道システムの統合と変換の経験があると語り、日本方式の車両と信号システムをヨーロッパ方式へ変更することは不可能ではないとの見方を示した。

(汪淑芬/編集:齊藤啓介)