(台北中央社)東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出について、台湾は23日から5日間の日程で、専門家で構成された視察団を日本に派遣する。一行は27日まで滞在し、放出計画について把握する予定。
行政院(内閣)原子能委員会(原子力委員会)の謝暁星(しゃぎょうせい)主任委員(閣僚)が21日、明らかにした。

福島第1原発には、国際原子力機関(IAEA)が先月、調査団を派遣。IAEAに加盟していない台湾は独自に視察団を送るため、日本側と日程などについて調整を続けていた。

謝氏は21日、立法院(国会)教育および文化委員会で答弁に立った。与党・民進党の頼品妤(らいひんよ)立法委員(国会議員)らは、台湾の視察団とIAEAの間で視察行程などにおける差別待遇があってはならないと追及。これに対し、謝氏はIAEAと可能な限り同等の調査ができるよう力を尽くすと述べた。


原子力委員会によれば、視察団は24日に現地の専門家と意見を交わし、25日に福島第1原発を視察する見通し。訪問を終えてから1カ月以内に報告書を提出する。また謝氏は、日本に長期的に駐在する職員を今後派遣する方針を明らかにした。

(曽智怡/編集:楊千慧)