(新竹中央社)北部・新竹市の清華大学は8日、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「深刻な危機」(CR)に分類されているミミセンザンコウが同大キャンパス内に生息しているのを確認したと発表した。保全生物学などを専門とする同大教員と自然保護サークルの学生らが、ミミセンザンコウが掘った穴を5個発見した。


穴を見つけた顔士清助理教授(助教)は中央社の取材に応じ、ミミセンザンコウは斜面から穴を掘るのを好むと説明。キャンパス内で発見された穴は目視で深さ1メートル、幅20センチほど。ミミセンザンコウが掘る穴の様子と一致するため、ミミセンザンコウが掘ったものだと確認したと解説した。

主に標高1000メートル以下の山に生息するミミセンザンコウ。顔氏によれば若い個体は比較的長い距離を移動して新たな縄張りを探す習性があり、同大に穴を掘った個体はキャンパス周辺の山から深夜に道路を越えてやって来た可能性があるという。

同大はフェイスブックで、発見された穴はやや古く、すでに2~3カ月が経過したものだと推測していると説明。
顔氏の今後の調査や自動撮影カメラの設置によってキャンパス内に定着しているミミセンザンコウの集団がいるかどうか確認したいとした。

(郭宣彣/編集:田中宏樹)