(台北中央社)非営利組織、アジア太平洋政策研究協会などは15日、8年後の台湾海峡を想定して先月実施した机上演習の報告記者会見を台北市内で開いた。演習を計画した野党・国民党の陳永康立法委員(国会議員)は、社会の強靭(きょうじん)性を国防の実力と同時に成長させる必要があると述べた。


机上演習は中国の習近平国家主席が4期目を続投した場合に任期を終える直前の2032年を時間軸として設定し、3月14~15日に実施された。

陳氏は、今回の机上演習の狙いはエネルギーや金融、産業、医療体制などを含む社会の強靭性を確かめることにあると説明。インターネット通信や電力供給がひとたび途切れれば社会の崩壊を招き、それから国軍の戦力について研究や議論をしても手遅れになると指摘し、机上演習で関連する脆弱(ぜいじゃく)な部分を全て洗い出し、それらを解決して危機に備えるべきだとの考えを示した。

(呉書緯/編集:田中宏樹)