雨水管の奥深くに入り込み、出られなくなってしまった犬。絶望の中、偶然発見され救助される
 人気のない運河近くの雨水管(雨水などを集め放流する水路)の奥深くで、1匹の汚れた犬がうずくまっていた。何度か脱出を試みたようだが、なす術がなかったようでその表情は絶望に満ち溢れていた。


 偶然にもその犬を発見したのは都市探険家の男性だ。犬は怯え、生きることを諦めているようにも見えたという。

 男性はすぐに救助し、動物病院へ運び込んだ。2度目の生きるチャンスを与えられた犬は、永遠の家を手に入れ、今では希望に満ち溢れているようだ。

雨水管の奥で立ち往生する犬を発見 アメリカ・カリフォルニア州オークランドに住むマイケル・バルガスさんは、12年にわたり趣味で都市探検をしている。

 都心の片隅にある、あまり知られていない場所へ足を運び、行く先々で発見した興味深い風景を撮影し記録に残している。


 今年早々、自宅近くの運河の探検を行っていたバルガスさんは、壁の落書きの撮影を行っていたところ、雨水管の奥に1匹の小さな犬がいるのを見つけた。

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image credit:mvargas.art/TikTok

 どれくらいここに閉じ込められていたのだろう?犬の白い毛皮は汚れ切っていて、その姿は弱々しく、まるで生きることを諦めているようにも見えたという。

 犬の姿に心を痛めたバルガスさんは、すぐに救助することにした。

 しかし、犬を助けるには近付かなければならない。バルガスさんは、怯えている犬を信頼させるため、1時間ほど費やし、ようやく救助することに成功した。

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2度目の生きるチャンスを得た犬、永遠の家を手に入れる 犬をすぐに獣医院へ連れて行ったバルガスさんは、犬が治療を要する複数の健康問題を抱えていることを知った。


 更に、獣医から、犬が虐待されていた可能性があることを聞いたバルガスさんは、更に心を痛めた。

 犬はマイクロチップも埋め込まれておらず、首輪もしていなかった。

 バルガスさんは、念のために近くのシェルター(動物避難所)へ問い合わせてみたが、誰もその犬を知る者はいなかった。

 バルガスさんは、結局その犬を飼うことに決め、ラスティと名付けた。

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ラスティが、なぜ雨水管の奥にいたのかはわかりません。どこからか逃げてきたのか、誰かに捨てられたのかも一切不明です。


ラスティの過去に何があったのかはわかりませんが、これからはいい未来を一緒に生きていけるようにしたいと思いました。

私は12年間都市探険をしていますが、今回のような悲しい発見をしたのは初めてです。でも、ラスティを保護することができて本当によかった。

私たちは今とてもいい関係を築いています。

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 都市探検家でもなければ、誰も雨水管の奥など気にかけなかっただろう。ラスティはバスカルさんが来るまで生き延びた。
そして両者は出会った。運命的なつながりがあったのかもしれない。

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 ラスティはもう、怯えてひとりぼっちで生きる必要はない。バスカルさんという永遠のパートナーに出会えたのだから。

 バルガスさんのTikTokアカウント『mvargas.art』には、幸せそうなラスティの様子がシェアされている。

written by Scarlet / edited by parumo

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