冥王星を惑星に戻して!10歳少女の手紙がNASAを動かす
冥王星 Image credit:NASA

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 「冥王星を惑星に戻してほしい」とNASAに宛てて手紙を書いた10歳の少女が、NASA長官を動かした。

 手紙がSNSで拡散したことで長官自らが「検討する」と公式に返答したのだ。

 プラネタリウムで宇宙に魅せられたカエラちゃんは、冥王星の発見年や軌道、衛星の数まで正確に覚えており、自分が本当に冥王星のことを大切に思っていることを伝えた。

冥王星が惑星でなくなった理由

 冥王星はかつて、太陽系の第9惑星として教科書に載っていた天体だ。

 1930年にアメリカの天文学者クライド・トンボーがアリゾナ州のローウェル天文台で発見して以来、76年間にわたって惑星として親しまれてきた。

 ところが2006年、チェコの首都プラハで開催された国際天文学連合(IAU)の総会で、冥王星は「惑星」から「準惑星」へと格下げされた。

 国際天文学連合は、惑星の定義など宇宙に関する学術的なルールを世界共通で決める国際機関だ。

 この総会で定められた惑星の条件は3つある。

 太陽の周りを公転していること、自身の重力で球形を保てるだけの質量があること、そして軌道の周辺にある他の天体を重力で排除していることだ。

 冥王星は最初の2つは満たしていたが、3つ目の条件を満たせなかった。

 冥王星が位置するカイパーベルト(海王星より外側に広がる、氷や岩石でできた無数の小天体が密集する領域)には、冥王星と似た天体が多数存在しており、軌道周辺を独占できていないと判断されたのだ。

 こうして冥王星は、直径約2,377kmという地球の月より小さな天体であることも相まって、惑星の座を失った。

 この決定に対しては当時から天文学者の間でも賛否が分かれており、20年近くたった今も議論は続いている。

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カエラちゃんがNASAに送った手紙

 2026年4月、10歳のカエラちゃんがNASAに一通の手紙を書いた。

 きっかけはプラネタリウムで見た映像だった。冥王星についての映像を見て心を動かされたカエラちゃんは、どうしても惑星に戻してあげたいという気持ちを抑えられず、赤いマーカーで罫線入りのノートに思いを綴った。

 手紙にはまず、冥王星を惑星に戻すべき理由が3つ挙げられていた。

冥王星を惑星に戻してください。本当にまた惑星に戻ってほしいです。冥王星が再び惑星になる理由を書きます。

  • 太陽系の一部であり、かつては惑星でした
  • 準惑星なので、本物の惑星になる資格があります
  • たくさんの人を幸せにできるかもしれません

 さらにカエラちゃんは手紙の後半に、自分が冥王星についてきちんと知っていることを丁寧に書き添えた。

私は冥王星のことをちゃんと知っています。

  • 冥王星は準惑星です
  • 冥王星はカイパーベルトにあります
  • 冥王星は1930年にクライド・トンボーによって発見されました
  • 冥王星は地球の月より小さいです
  • 冥王星には5つの衛星があります

 どれも正確な情報だ。そして手紙の最後はこう締めくくられていた。

もしかしたら、NASAには決める権限がないかもしれないけど、もしあるならどうか!どうかどうか惑星にしてください!

字が汚かったりスペルが読みにくかったりしたらごめんなさい。ありがとうNASA、バイ!

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NASA長官がXで公式に回答

 この手紙は、SNSで人気の気象情報アカウント「マイクの天気ページ(Mike’s Weather Page)」を運営するマイク・ボイランさんがXに投稿したことで、瞬く間に世界中へ拡散した。

 ボイランさんはカエラちゃんの家族と知り合いで、「かわいすぎて投稿せずにはいられなかった」と書き添えていた。

 投稿を目にしたのが、NASA長官のジャレッド・アイザックマン氏だ。

 アイザックマン氏は実業家出身の宇宙飛行士で、2025年12月に米上院で承認されてNASA長官に就任した人物である。

 自身も2人の娘を持つ父親であるアイザックマン氏は、カエラちゃんの投稿に対してX上でこう返答した。「カエラちゃん!今まさに検討しているよ」。

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 NASAの長官が、一人の少女の手紙に対して公式アカウントから直接返答するのは異例のことだ。

 FOXの「ライブナウ(LiveNow from FOX)」のインタビューに応じたカエラちゃんは、プラネタリウムで映像を見て「本当に惑星に戻ってほしいと思った」と語った。

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冥王星が惑星に戻る日は来るのか

 現時点では、冥王星の分類を変更するための具体的な動きはまだ始まっていない。

 実際に、惑星の定義を決める権限は国際天文学連合にあり、NASAが単独で変更できるものではない。

 アイザックマン氏の「検討する」という言葉がどこまで実現に向かうかは、これからの動き次第だ。

 それでも、冥王星を惑星に戻すべきだという声は、天文学者の間でも根強くあり、議論は今も続いている。

 カエラちゃんの手紙はその議論に、世界中の人々の注目を再び集めるきっかけを与えた。

 カエラちゃんは、もし冥王星がいつか惑星に戻ったら、世界中の人々は無料のアイスクリームで祝うべきだと言う。

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 私が小学校の時代には冥王星はしっかり惑星扱いだったから、太陽系の並び順は「水金地火木土天冥海」と習ったけどね。

 ちなみにこれは1979年~1999年のおよそ20年間で、1999年~2006年までに習った人は「水金地火木土天海冥」となったはず。

年バレするな。

References: NASA 'looking into' reclassifying Pluto as a planet after 10-year-old's viral letter[https://www.fox10phoenix.com/news/nasa-looking-into-reclassifying-pluto-planet-after-10-year-olds-viral-letter]

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