巨額副業詐欺 インフルエンサーになりすまし『情報商材』宣伝か

 “インフルエンサー”のSNSアカウントを仲介業者経由で購入してなりすまし、フォロワーに情報商材を宣伝する…

 こうした手口で、去年11月から今年3月にかけて、大阪府内に住む女性3人から講習代金名目でそれぞれ現金約15~51万円をだまし取ったとして9日、大阪市淀川区の会社役員・松村真吾容疑者ら41人が詐欺の疑いで逮捕されました。

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 大阪警察によると、松村容疑者らは、女性に対し「講師の指示通りにすれば高額収入を得られる」などとウソを言っていたということです。

 余罪も含めると被害者は約2300人、被害総額は6億5000万円にのぼるとみられる巨額詐欺。

釈放された1人の男性がMBSの取材に対し、「(詐欺に関わっていた)認識はなくて、自分の仕事をこなして帰るだけだった」と答えました。

 詐欺グループの実態とは?信用させる手口とは?元兵庫県警刑事部長の棚瀬誠氏ら専門家の見解も含めて記者が詳しく解説します。

「“裏切り者”がいると摘発リスク」メンバーは“人づて”で集められた?

【巨額副業詐欺】謎多き組織の実態は?「LINEで連絡とる“説明員”」釈放された男性を独自取材 SNSでインフルエンサーになりすまし『情報商材』宣伝? 約2300人・総額6億円超の被害か
MBS

 大阪のアプリ開発会社「Unity」代表取締役の松村真吾容疑者(29)ら男女41人が詐欺容疑で逮捕された事件。

 SNS副業の情報商材の代金として送金させるなど、被害額は計6.5億円にのぼるとみられています。9日警察が複数の拠点に家宅捜索に入り、1000点以上のスマホやPCを押収しました。

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MBS

詐欺グループのメンバーは、知人などで構成されているということです。

 (MBS原田康史記者)
 「もともとの知り合いや先輩・後輩など、人づてで集められた緩やかなつながりがあるメンバーだったと見られています。会社員、自営業、アルバイト、無職など様々な人が加わっていたということです」
 「これには詐欺グループに“裏切り者”がいると情報が警察に漏れて摘発されるリスクがあるため、SNSで募集してよく分からない人を連れてくるよりも、人づてで集める方がまだ信頼があってバレにくいという背景があるためです」

アカウント売買は「法律違反ではないが規約違反」仲介サイトも…

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 松村容疑者らは多数のフォロワーを抱えるいわゆる“インフルエンサー”のSNSアカウントを仲介業者経由で購入。

 その“インフルエンサー”になりすまして「スクールを受講したおかげでフォロワー数も収入も増えた」などフォロワーに対し、情報商材の購入を勧めていたということです。

 原田記者は「情報商材の中身は一般の人でも少し調べればわかるようなことしか書いていないにもかかわらず、『講師の指示通りにすれば高額収入を得られる』とうたっていたことが詐欺にあたるとみられた」と説明しました。

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 ではそもそもアカウントを売買することについて問題はないのでしょうか。

 川﨑拓也弁護士は「犯罪に利用されることなどを分かって売れば“共犯”の可能性も」「アカウントを売ること自体を禁じる法律は見当たらない」と言います。

 (MBS原田康史記者)
 「多数のフォロワーを抱えているアカウントは広告収入を得られるため、将来的に売るために旅行・グルメ情報などを発信してフォロワー数を稼いでいるアカウントもあります」
 「ただプラットフォーム側はアカウントの売買・譲渡を禁じていて規約違反になるため、バレると永久凍結されますが、実際はアカウントが売買されているか特定が難しいため野放しになっている」
 「アカウント売買を仲介するサイトもあり、20万人のフォロワーを持つインスタグラムの旅行のアカウントを100万円で売るといったやり取りも行われています」

釈放された男性を独自取材 なぜ詐欺グループに?何をしていた?

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MBS

 41人が逮捕された今回の事件。そのうち釈放された1人の男性がMBSの取材に答えました。見えてきたのは、騙されたのは被害者だけではないかもいれないということでした。

 ―――なぜ詐欺グループに入った?
 「以前に同じ会社に勤めていた人からの紹介」
 「(他の人も)基本的に紹介とかが大多数だと思う。もともと同級生とか」
 「自分が詐欺事件に加担している意識はなく逮捕されて驚いた」
 ―――何をしていた?
 「興味を持ったフォロワーとLINEで連絡をとる“説明員”」
 「アカウントの操作はしていないがインフルエンサーは“本物”の認識」
 ―――詐欺に関わっていた認識は?
 「自分はそういう(詐欺の)認識は無くて、自分の仕事をこなして帰るだけだった」
 (MBS原田康史記者)
 「メンバーには教材をもとに講師としてお客さんに教える人や、お客さんのサポートをする人、教材のデータを送る人など役割分担されていたようです」
 「『人を騙して稼ぐ』と言ってしまえばメンバーは集まらない。おそらく『正当な仕事としてやっている』『その中であなたはこれをやってください』という形で、ある意味トップだけが騙しているという認識があったのだろうと警察はみていると思います」

“トクリュウ”の可能性も「国内拠点&会社形態での犯罪実行の流れか」

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MBS

 警察は「トクリュウ」の犯行である可能性も視野に捜査しています。

 (元兵庫県警刑事部長 棚瀬誠氏)
 「逮捕された41人のほかに首謀者や実行役を集める役や資金洗浄役などが存在しているのではないか」
 「海外拠点の摘発が増えたため、国内拠点で&会社形態で犯罪を実行する流れになりつつある可能性がある」
 

 警察は松村容疑者らの認否を明らかにしていません。

(2026年6月11日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『記者プレゼン』より)

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