そんな彼女が今度口にしたのは、YouTube上で見せていた「いけちゃん」というキャラクターについての衝撃的な告白。「夢を壊してしまうんですけど」と前置きしながら語られたのは、視聴者から愛された明るい人格が、実は綿密に計算されて作り上げられたものだったという事実。では、カメラの前を離れたときの本当の「いけちゃん」とは。大学受験の失敗からうつ病を患い、自分の性格を意図的に変えてきたという半生が語られる。(インタビュー全3回の中編)
◆「大学受験失敗でうつ病→性格を変えてYouTuberで成功」 完璧主義から適当な性格への転換
自分は性格の移り変わりがすごい激しくて、どれも自分ではあるけど、どれが本当の自分かは難しい人間。18、19歳ぐらいまでは、今とはかけ離れたキャラクターで、「完璧主義」「いかにもA型」みたいな。自分にも他人にもめちゃめちゃ厳しいみたいなタイプだったんです。
ですが、高校生のときにうつになりまして、そのタイミングで、「このままだとどこまでもダークサイドに落ちていく」と、性格を変えなきゃいけない転換期みたいなものが訪れたんですよね。うつが治らなすぎて浪人したんですが、それでも希望の大学に入れなくて、その失意の中で大学生活を送るわけですけど、とても苦しくて。
うつ病になる人って、やっぱり自責思考が強いんですよ。何もかも自分のせいだと思ってしまうし、受験に失敗したこともひたすら自分を責め続けて。でも大学に行ったら、みんなちゃらんぽらんに生きてて、「あれ、何が幸せなんだろう」と思い始めたんですよね。
昔の性格で言えば、YouTuberなんて寿命も短いし、私が高校生のときに思い描いてた自分とはまったく正反対なので絶対に選ばない仕事ではあるんですけど、逆になってみるか、と。それからは自分の心を守るために、嫌なことがあっても意識的に全部他人のせいにすることにしたんです。本来、悪いことが起こったら自分のせいだと考えるべきだとは思うのですが、それだと私はうつになってしまったので、すべて他人のせいにして、適当な性格にシフトしながら自分を守ってきました。
◆「ぼっち系は嘘」 キャラクターと現実の乖離
大学生のときに本当に友達がいない状態で動画を撮っていたので、「ぼっち系」とは言っていましたが、その1年後に大学を卒業して、専業でYouTuberをやっていたら、YouTuberの友達がいっぱいできて。今となっては友達が多いんです。めちゃめちゃ友達いるのに、いつまでぼっち系でやっていくんだろう、ぼっち系は嘘になるな…とか。どんどん乖離が大きくなっていってしまったので、どっかでぶち壊したかったんだと思います。
今回の騒動で「ぼっちキャラ完全崩壊」とかコメントでも書かれていて、イメージを今回の報道で突然壊してしまったことは、視聴者に対して申し訳ないなと思っています。ただ、私自身はどこかでぶち壊さなきゃいけないキャラだとは思っていました。そろそろ本当の自分自身に気づきたかったんでしょうね。
◆「かなり夢を壊してしまう」 YouTuberとしてのキャラクター
キャラクターは完全に作っています。
そのつもりだったんですが、今回の騒動を受けて、本来の自分から乖離があるんだなということに気づいて、「本質の自分はなんなんだろう」「『いけちゃん』というキャラクターはそもそも自分の一部分ではあって、嘘をついてたわけじゃない』とか、いろいろなことが思い浮かんできて。YouTuberになった時点で、他責で適当な性格に完全にシフトできていたと思っていたんですが、やっぱりもとの自責思考が強い自分が本質なんだと気づけました。
(modelpress編集部)
◆いけちゃんプロフィール
1997年9月20日、秋田生まれ。大学時代にYouTubeを始め、現在の登録者数75万人。2022年からグラビア活動も開始。「週刊プレイボーイ」「ヤングジャンプ」「FRIDAY」などで掲載。趣味は建築・ポーカー・絵。一級建築士の資格も持つ。
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