「弊社の看板娘」とは……

今回の看板娘は「増毛エクステ専門サロン」という意表を突く職場で働く女性。訪れたのは足立区の北千住だ。


▶︎この記事の画像ギャラリーを見る

北千住駅にはJR常磐線、東京メトロ日比谷線・千代田線、東武伊勢崎線、つくばエクスプレスが乗り入れている。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

とにかく、どのエリアからもアクセスがよい。


こうした利便性に加えて商店街が充実しており、物価も比較的やすい。さらに、近年は積極的に大学キャンパスを誘致するなど、学園都市としての顔も見せている。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

夕方以降は酔っぱらい天国に。


すでに賑わう飲み屋街を横目に歩くこと数分。
目指すマンションに着いた。ここの一室に施術用のルームがある。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

店名は「SENSE by plushair」。


緊張しつつドアを開けるとーー。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

看板娘の姿。


同社は全国に110店舗を展開しているが、何しろナイーブなお悩みのため、増毛のカウンセリングと施術はこのような空間で1対1というスタイルで行われるのだ。


では、看板娘にご登場いただきましょう。
--{}--
増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

「よろしくお願いします」。


こちらは三浦和美さん。施術を受けている(風)なのは、なんと和美さんのお姉さん。撮影用のモデルになるために、仕事を早く上がって駆けつけて来てくれた。美しき姉妹愛だ。


仕事の話を聞く前に、和美さんの半生を振り返ってみよう。お生まれはどちらですか?

「埼玉県の三郷市です。小学生の頃は友達が住んでいる大きいマンション内で鬼ごっこをして遊んでいました。広いからなかなか捕まらないし、公園とかよりスリルがあって盛り上がるんです」。

中2のときにお母さんの実家がある草加市に移り住む。

「あまり記憶がないんですが、友達と近所のガストに集まってトランプゲームをしていたのは覚えています。
ドリンクバーではコーラをひたすら飲んでいました」。

面白いエピソードもあった。

学校の三者面談で担任の先生から「将来は何になりたいの?」と聞かれた和美さんは「お金持ちと結婚して玉の輿に乗ります」と答えたというのだ。隣に座っていたお母さんは恥ずかしそうにしていたという。

そんなお母さんとは今でも仲がいい。それぞれ別々に暮らしているが、年に1回ぐらいの頻度で家族の女性3人で出かけるそうだ。


増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

横浜中華街にて左からお姉さん、和美さん、お母さん。


その後、和美さんなりに勉強し、制服がかわいかったので入りたいと思っていた高校に合格した。「高校で頑張ったのはこれぐらい」と言うのは文化祭。実行委員に立候補して渾身のお化け屋敷のプロデュースをしたそうだ。

修学旅行は例年沖縄だったが、和美さんの学年だけ、なぜか長崎になった。平和祈念像などを見学して、自由行動はカラオケボックス。
長崎らしいスポットにはほぼ行っていない。

しかし、覚えているのはホテルではなく民家に泊まったこと。

 「5人1グループでおばあちゃんが住んでいる家に泊まりました。やさしくてちっちゃくて、とてもいい人で、かわいいシーズー犬と一緒に広い家に住んでいました」。

別棟にカラオケルームがあって「夜、カラオケやる?」と誘われた。浜崎あゆみを熱唱。当時はあゆ派と倖田來未派に分かれていたという。

 高校卒業後はいくつかのアルバイトを経て、越谷レイクタウンのアクセサリー屋で社員として働き始める。

「ディスプレイの面替えも任せてくれて、すごく楽しかったです。見せ方ひとつで売り上げが全然変わるんです。やりがいがあったので飽きっぽい私が5年も続きました」。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

当時の和美さん。


この頃から、ゆくゆくは独立してプライベートサロンをやりたいという夢が芽生えていた。しかし、ネイルはスクール代が高い。いろいろと探してたどり着いたのが、現在の増毛エクステだ。

「その当時、増毛エクステのスクール代は今よりも安かったのと、独立しやすい業種かなと思いました。さらに、社風が自由でネイルも髪色も制限なし。社内の人もお客様も、とにかくみんな人がとってもよかったんです」。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

このような技術研修を経て現場に出る。


同社のエクステは従来のものとは異なるオリジナルの手法で、1本の自毛に4~6本の人工毛を結び付けるというもの。人工毛は軽いため、頭皮や自毛に負担を掛けることもないという。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

図解するとこんな感じです。


増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

常に大量に持ち歩くという繊維で作られた人工毛。


増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

このあたりは美容師の仕事道具と同じだ。


「大手と比べて料金が圧倒的に安いというのが当サロンの特徴。また、技術力に関してもどこにも負けない自信があります」。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

なるほど、思ったより安い。


やはり、お客さんの多くは男性なんでしょうか。

「いえ、約7割が40代、50代の女性なんです。子育てが手から離れて、自分のためにお金も時間も使える年代。増毛エクステは薄毛に長年悩んでいる人がやっとたどり着く場所なんです」。

美容師さんだと軽いトークをしながら、客のイメージを実現する仕事。しかし、増毛はコンプレックスを抱えた客の話を聞きながら、デリケートな悩みを解決する仕事だ。

「見せたくない部分を見せに来てくれるわけなので、軽い感じのノリにはできません。頭髪を見せたくないから何十年も美容室に行けない。カットも自分でやる。極端な場合は薄毛が気になって外に出られないという方もいらっしゃいます」。

温泉に入ったときにバレたくないから友達と旅行にも行けない。そんな悩みの改善を、来店当日にビフォーアフターとして実感してもらえるのが増毛エクステ。泣いて喜ぶ人も多いそうだ。

「『三浦さんが担当じゃないとイヤ』というお客様も多いため、信頼関係が生まれて、かなり深い間柄になります。人によって踏み込んだトークをしてもいい方とそうじゃない方がいるので、繊細なさじ加減も必要。想像以上にナイーブな仕事です」。

なお、和美さんは技術力と人気を買われて、この4月から栃木県の宇都宮、小山、佐野の3店舗のFCオーナーになった。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

宇都宮店の店内。

--{}--先日は、それを祝うためにオーナーが赤坂の「えいとまん」という高級焼肉店に連れて行ってくれた。

「目の前で切ってくれて、いままで食べた中でダントツ1位の焼肉体験でした。冷麺も美味しかった」。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

どの肉も美味しかったけど、中でも最高だったという一品(部位は忘れたそうです)。


増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

キャップをかぶっているのがオーナーの山田裕司さん。


じつは、今回の推薦人は山田さんなのだ。

「和美さんの魅力は、かわいらしい雰囲気なのにものすごく根性があるところ。負けず嫌いなんですよね。

仕事に対するプロ意識も高く、接客術もピカイチ。まだまだ認知度が低い増毛エクステ業界を盛り上げるにあたって、非常に頼りになる存在ですね」。

一方で、食べるのが大好きな和美さんに最近のヒットグルメを聞いてみた。

「親子丼専門店の〇勝で食べた親子丼です。会社の同期と『究極の親子丼を食べたいね』という話になって、ネットで探したお店です。真冬なのに大行列で1時間並びましたが、その価値は十分にあります」。


増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

こだわり抜いた純系名古屋コーチンを使用した“究極の”親子丼。


さらに、FCオーナーになって時間の融通が利くようになったため、料理を始めたという。お気に入りは手ごねハンバーグ。

「ソースはびっくりドンキーのものが美味しいので、レシピを予想して同じ味を追求しました。玉ねぎをみじん切りにしてバターでチン。醤油とみりんを入れて混ぜたら完成です。先日、上手くできたので写真も撮りました」。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

おお、これは美味しそう……。


また、昨年から一輪挿しにハマっており、ガーベラを飾った部屋の一角は癒しの空間だそうだ。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

花持ちがよく、色味もパキッとしているガーベラ。


「独立してプライベートサロンをやりたい」という夢を叶えた和美さんは言う。

「今後は3店舗の土台を固めるのが第一。あと、会社としては美容室とも提携していきたいと思っています。エクステを付けた後でカットできるような流れを全国で広めていきたい。

プライバシーに関しては、パーテーションで仕切ったり個室にしたり。自宅への訪問施術も行なっていますが、家族にも知られたくないという方もいらっしゃるので」。

増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

取材後はお見送りしてくれました。


増毛エクステ専門サロンの看板娘が、技術と繊細接客で人気を博していた

最後に書いてもらった読者へのメッセージはこちら。



[取材協力]
SENSE by plushair
https://zo-mo.com