「夫たちが知らない、妻のヒミツ」とは……
どんなに仲のいい夫婦でも、相手の心の中をすべて知ることはできません。さらには、夫に言えない秘密を持つ妻もいるのではないか……との仮説のもと、既婚女性200人にアンケートを実施。
日頃、夫はもちろん周りの女友達、ママ友にも共有できないような男女関係やお金のことを、こっそり聞いてみました。
第8回のテーマは「夫に内緒の散財」について。妻たちが夫に内緒で使っているお金。いったい何にいくら使っているのかを聞いてみました。
Q.夫に内緒で使っているお金はありますか。具体的に教えてください。
「高級布団を買い、3年間ローンを払い続けている」(石川県・45歳)
「美容外科を利用している」(東京都・44歳)
「毎月、エステと脱毛サロンで8万円~10万円を使っています」(東京都・43歳)
「高価な化粧品を、1カ月に数万円買っている」(東京都・40歳)
「高価なアクセサリーやブランド品に使っている」(京都府・40歳)
「美容皮膚科で年間30万円くらい」(埼玉県・45歳)
「数年前に脱毛器を買った」(兵庫県・42歳)
「月に1回、10万円程度の服を買っている」(東京都・40歳)
「エステと化粧品で月に5万円ほど」(福井県・45歳)
「美容整形と美容点滴」(大阪府・35歳)
夫に内緒の散財、多かったのは美容代
今回の質問で、「夫に内緒でお金を使っている」と答えた人は20%でした。その20%中のさらに40%の人は「美容関係に使っている」と答えていました。
“内緒でお金を使う”という金銭感覚は本当に千差万別で、洋服に月に10万円使っている人もいれば、食費の中からお菓子を買って月に2000~3000円という人も。美容代の次に多かったのは洋服ですが、ほかにはサプリメントや習い事・資格取得という声も何人かからあがっていました。
なぜ美容代は夫に内緒にする妻が多いのかを考えてみると、やはり男性からは理解が得られないジャンルだからではないでしょうか。美容代と言っても、その内容はかなり幅広く、高価な化粧品を買うという人もいれば、エステ、美容皮膚科、美容整形と書いた人もいました。
まずそれらが一体いくら位かかるものなのか、男性は金額の相場がわからないと思います。
参考までに、化粧品やエステ、美容皮膚科でかかる金額の相場をご紹介しておきます。
化粧品の場合、ドラッグストアで売っているものは1000円以下からありますが、いわゆるデパートコスメと言われる、百貨店やデパートのカウンターでカウンセリングしてもらって購入するようなものだと、化粧水1本で5000円以上はします。
高級な美容液などは、最近は1万円以上するようなものも多く、高いものだと5万円以上するようなものまであります。高ければいいというものでもありませんが、やはり年齢が上がると、シワやシミの予防に効果があったり、より高い保湿効果があるものなどを勧められ、そういう化粧品はやはり高価なんです。
エステの場合も、さまざまな種類の施術がありますが、1回の施術で1万5000円~2万円、もしくはそれ以上かかることが多いと思います。
美容皮膚科になると、もっと高額になり、レーザーによるシミの除去や美白、肌のハリをアップするなどは1回で数万円。レーザーによる脱毛は最近広まってきて手頃な価格になってきましたが、美容皮膚科や美容クリニックで行うと、例えば腕全体を完全に脱毛されるまで何回か通ってトータルで10万円以上かかることも。さらには、シワを取る注射など1回で5万円以上かかるようなものもあったりして、お金をかけようと思えばいくらでもかけられる、という状況です。
女性が外見的美しさを磨きたい目的とは?
この金額だけを聞くと「そこまでして綺麗になりたい理由は何?」「夫である自分はそこまで求めていないのに」「しかも内緒で使うなんて……」と思われる男性も多いでしょう。
よく、妻が髪型を変えても気づかない夫がいるといいますが、高価な化粧品を使っても、美容皮膚科に行ってレーザーでシワをとったり、脱毛したりしても、気づかない夫は多いと聞きますし…。そのことこそが、夫には美容代を内緒にする理由なのだと思います。
では、女性がそこまでして美しくありたい理由はなんなのか。「ひょっとすると外に男がいるのでは……」などと疑ってしまう夫もいるかもしれませんが、そうとは限りません。
女性が化粧をしたりエステを受けたりして外見的な美しさを磨くのは、周りから綺麗に見られたいからというのが第一の理由ではあると思いますが、自分の満足のためという人も少なくないと思います。女性は自分が少しでも綺麗でいられると明るい気持ちになれたり、前向きになれたりするものなんです。
最近は、仕事は在宅勤務、外で人に会う機会も減ったからメイクをしなくなったという人も少なからずいるようですが、人に会う予定がなくても、気持ちを切り替えるために、毎日メイクをするという人もいます。
ちなみに、私自身は以前からデスクワークは自宅でやるというスタイルでこの仕事をしていますが、メイクは毎日していました。正直、40代になると、すっぴんの自分の顔を見るのが苦痛(笑)。洗面所に行くたびにすっぴんの自分の顔を鏡越しに見せられても、まったく気分がアガりません。
人に見られる機会なんてそんなにないのだから気にしなくていいというわけではなくて、見た目を磨いておくことは、自分自身の日々のテンションを上げるためにこそ必要なのではないかと、個人的には思っています。
そのため、もし妻が内緒でエステや美容医療にお金を費やしていたとしても、家計に影響のない程度であれば、大目に見てほしいものです。それによって、妻が毎日機嫌よく過ごせれば、家庭円満にも繋がるのではないでしょうか。
「夫たちが知らない、妻のヒミツ」
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相馬由子=取材・文
編集者、ライター。合同会社ディライトフル代表。雑誌、ウェブ、書籍などの企画・編集・執筆を手掛ける。会社員の夫と小2の娘の3人家族。ここ数年は、子育てをテーマにした仕事を数多く手掛けている。
石井あかね=イラスト
ネオ・マーケティング=アンケート協力
※調査対象:既婚子持ちの35~45歳の女性200人