第39回三島由紀夫賞(新潮文芸振興会主催)の選考会が14日、東京都内で開かれ、沖縄県出身の小説家、豊永浩平さん(23)の「はくしむるち」(講談社)が受賞作に決まった。同賞の沖縄県出身者の受賞は初めて。
豊永さんは、琉球大学在学中に発表したデビュー作「月(ちち)ぬ走(は)いや、馬(うんま)ぬ走(は)い」(2024年)で群像新人文学賞と野間文芸新人賞を獲得しており、3度目の主要文学賞の受賞となる。
 三島賞を受賞した「はくしむるち」は、鉄血勤皇隊だった修仁と現代を生きるめいの息子の行生(ユッキー)の時代を重ねるように描いた物語。アニメや音楽、グラフィティなどのストリートカルチャーを交えながら、基地と隣接する日常、いじめや暴力、沖縄戦といったテーマをウチナーヤマトグチを駆使した疾走感のある文体で表現している。
 豊永さんは「はくしむるち」刊行後の沖縄タイムスインタビューで、同作品について「前作がいろいろと褒められたので、同じぐらいの水準で書かないといけないというプレッシャーはあった」「現代のストーリーに出てくるアニメや特撮、ゲームなどのカルチャーは若い人にも身近に感じるだろう。いろいろな人に手に取っていただきたい」と話していた。(社会部・与儀武秀)

 
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【速報】三島由紀夫賞に豊永浩平さん 沖縄出身で初の快挙、受賞作は「はくしむるち」
豊永浩平さんの新刊「はくしむるち」
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