沖縄県沖縄市で2022年1月、バイクを運転中の男子高校生=当時(17)=と、右手に警棒を持って巡回中だった男性巡査=同(29)=が接触し、高校生が右目を失明した事件で、県側と元高校生側で示談が成立する方向であることが21日、県警への取材で分かった。示談金は約8800万円で、関連議案が6月に開会する県議会で可決されれば、正式に示談が成立する。

 確定判決などによると22年1月27日未明、宮崎県警から沖縄県警に出向中だった男性が、時速約25~30キロのバイクに乗っていた男子高校生を職務質問で止めようとした際、注意義務を怠り、警棒を差し出し、右眼球破裂など重傷を負わせ、失明させるなどした。
 県警は同年11月、男性を特別公務員暴行陵虐致傷容疑で那覇地検に書類送検し、那覇地検は23年6月、業務上過失傷害罪で在宅起訴した。23年12月、那覇地裁は男性に罰金100万円の支払いを命じる判決を言い渡し、24年1月に確定した。
 県警によると、男性が在宅起訴された後に、県側が元高校生側に示談を打診した。昨年11月、元高校生側から治療費を含む約8800万円の支払いを求める書面の提出が県側にあった。双方の代理人弁護士が調整し、県側が全面的に応じることになったという。
 当時、事件がSNSで拡散され、沖縄署に若者約300人が集まって一部が署に投石し、正面玄関のガラス窓などを破損した。
 襲撃を呼びかけるなどしたとして、指定暴力団旭琉會の20代男に懲役2年4月の実刑、関与した当時19歳の少年に執行猶予付きの有罪判決が言い渡されているほか、昨年10月には、窓ガラスや警察車両などを損壊したとして、那覇地裁は事件に関与した少年12人と、その保護者20人の計32人に対し、県に約404万円支払うよう命じた。
警棒接触で失明の元高校生と示談へ 沖縄県が8800万円支払う...の画像はこちら >>
編集部おすすめ