本作は、妻を亡くし、幼い息子を男手一つで育てるシングルファーザーで、遺品整理人の鳥飼樹(草なぎ)が、遺品整理会社の仲間たちと共に、ときに孤独死した人の特殊清掃や遺品整理から、依頼主と直接向き合う生前整理まで、さまざまな事情を抱えた家族に寄り添っていく、心温まるヒューマンドラマ。“僕シリーズ”や“戦争シリーズ”に携わったスタッフが集結し、まったく新しいオリジナルドラマを届ける。
――脚本を読んで、撮影を通じて感じている作品に対する思いを教えてください。
関西テレビでは長らく「戦争シリーズ」に出演していたのですが、それとは対照的です。大人のドラマの第一歩を踏み出す作品になるのかなと思って、ドキドキ、ワクワク、戸惑いながら。初めての感覚を楽しんでいますね。後になって作品の温かみを感じられるような、余韻が残るドラマになるのではと思っています。
――自身の役柄について教えてください。
(演じる鳥飼は)とても余白がある役だと思いましたし、すごくお節介なんです。自分の仕事以外にも顔を突っ込んでいくような。そういう面では、今の時代とは逆行した印象。人のことを思って突き進んでいく人だと感じています。
こういった職業があることを今回初めて知りました。考えたら遺品整理は誰にでも必ず訪れること。すごく身近なものだけど、意識していないことが多いです。そういった日常、身近なところに、隠された人間ドラマがあるということを、この作品で気付きました。
――遺品整理がテーマですが、この物語を通じて死ぬこと、生きることについて考えたことがあれば教えてください。
誰にとってもそうですが、突然訪れるものですし「死」については考えますね。僕がこの先長く生きていくのであれば、さらにその意識は深まっていくと思います。
世の中に「必ず」とか「100%」ってあまりないと思うんですけど、「死」は必ず訪れる。でもそれが分かっているからこそ、日頃の行動が変わってくると思います。遺品整理という題材でもあるのでネガティブはなく、ポジティブな面で「死」というものを意識できる作品になればいいなと思います。
――「終幕のロンド」というタイトルにどんなことを感じますか。
終わりは始まりでもある。
――視聴者へメッセージをお願いいたします。
今回、遺品整理人役ですが、遺品から人間のドラマ、真実が解き明かされる瞬間が感動的。また共演の中村ゆりさんとの大人の恋愛模様も描かれていて、とても温かいドラマになると思います。皆さまにとって、新しい明日をまた一歩踏み出していけるという気持ちがわきあがるようなドラマにしたいと思っています。