作家・君嶋彼方氏のデビュー作を実写化。
そこから15年、一度も元に戻ることのなかった2人。高校時代、陸にプロレス技をかけてじゃれていた田崎(中沢元紀)と陸の、初々しくもぎこちない初恋など、彼らにしかわからない秘密を共有しながら、30歳までさまざまな出来事を経験していく。そんな日々が続く中、30歳になった夏、突然まなみが問いかける。「もし、元に戻る方法がわかったって言ったら、どうする?」。
高校1年生の夏に入れ替わってから、高校を卒業しそれぞれの道を歩むことになる陸とまなみ。高校在学中は近況をノートにつづり、それを密かに交換することで互いの情報を共有していたが、大学以降は頻繁(ひんぱん)に会うこと自体も難しくなっていく。
そんな2人は、近況報告のため1年に1回、7月の第3土曜日に同じ喫茶店「異邦人」で待ち合わせをしようと決める。入れ替わった日から、秘密を共有する2人にとって、そこは、“本当の自分”に戻ることができる唯一無二の待ち合わせ場所になっていく。
“お互いの人生”を歩む2人にとって、“お互いの人生”の話をする「異邦人での第三土曜日」は、かけがえのない時間。