昨年9月29日に90歳で亡くなった声優大山のぶ代さんを偲ぶ会が29日、都内でしめやかに営まれた。偲ぶ会では、声優の野沢雅子が大山さんを悼んだ。


 弔辞で、野沢は「ペコ、あなたが亡くなってからちょうど1年がたちました。でも私の記憶の中ではいつもはつらつとした元気なペコのままです」と大山さんの遺影を見つめた。「ペコとの出会いは、もう60年以上。お互いに劇団出身で、男の子の声をやることが多いという共通点がありました」と振り返り、「同じ仕事は多くなかった」としながら、相性が良かったといい「食べ物の話が多かったですね」と声を弾ませた。

 また、「必ず出るのがご主人の啓介さんの話し。いつも仲が良くて大好きなんだなと思いました」と砂川啓介との夫婦仲のよさがいつも伝わっていたとし、「楽しくて懐かしいペコとの思い出です」と思いを馳せた。

 大山さんについて「ペコの声は唯一無二で、元気になります。聞けないと思うとさみしくてなりません」とさみしさをにじませ、「当時の仲間もたくさんそっちに言っていると思うけど、私はもうちょっとこっちで頑張ろうと思います。こちらのみんなのことを見守ってくださいね」と呼びかけ、「長い間ありがとう」と感謝で締めくくった。

 大山さんは、1933年10月16日生まれ、東京都出身。O型。1979年~2005年の間、テレビ朝日系アニメ『ドラえもん』のドラえもん役を担当。
ほか、『名犬ラッシー』『ブーフーウー』『ハリスの旋風』などの声優を務める。夫は俳優の砂川啓介さん。
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