
サッカーには怪我がつきものであり、時にはどこかのポジションの選手が足りなくなることもある。また試合の展開次第で特殊な戦術が必要になることも。
今回は『Planet Football』から「本来のポジションではないストライカーで起用されて話題を集めた7名の選手」をご紹介する。
ミケル・メリノ
緊急的にFWで起用されたクラブ:アーセナル
年:2025年
2024-25シーズンのプレミアリーグ優勝を争っていたアーセナルであるが、ストライカーを務めていたガブリエウ・ジェズスとカイ・ハヴァーツが揃って負傷離脱。そのため、これ以上リヴァプールを追いかけることはできないのではないかと思われた。
しかし本来MFのミケル・メリノが急遽レスター・シティ戦でトップとして起用されると、いきなり2ゴールを奪取する鮮烈な活躍を見せた。これでアーセナルは貴重な勝利を掴み、彼は一躍カルト的存在となった。
ハリー・マグワイア

緊急的にFWで起用されたクラブ:マンチェスター・ユナイテッド
年:2022年
普段はディフェンダーとして知られるマグワイアが、なんとストライカーとして投入された例もある。エリック・テン・ハフ監督(当時)は、ヨーロッパリーグのレアル・ソシエダ戦で、マグワイアの空中戦の強さを期待して前線起用したのだ。
「ゴールが必要だった。クリスティアーノ・ロナウドとマグワイアなら、良いヘディングが期待できる」と説明された奇抜な作戦だった。これは多くのファンの間で今も語られているエピソードだ。
スティーヴン・コーカー

緊急的にFWで起用されたクラブ:リヴァプール
年:2016年
2016年、ユルゲン・クロップ監督が率いていたリヴァプールは、QPRからレンタルで獲得したDFのスティーヴン・コーカーを前線起用。本来のポジションとはかけ離れたポジションでのプレーを命じた。
アーセナル戦で同点を狙うために攻撃陣で投入されたコーカーは、なんと結果的にジョー・アレンの追加点に絡み、3–3の劇的な引き分けに貢献している。試合後の彼は「冗談かと思った。驚いた」と語っていた。
リヴァプールではほとんど本来のDFで活躍していないだけに、このプレーは今もサポーターの中で印象に残っている出来事だ。
デイヴィッド・ジェームズ

緊急的にFWで起用されたクラブ:マンチェスター・シティ
年:2005年
2005年の5月、スチュワート・ピアース(当時)が率いていたマンチェスター・シティは、最終節のミドルズブラ戦で勝てばUEFAカップ出場が決まる状況だった。
ドローの状況で残り2分になったとき、MFクラウディオ・レイナに代わってGKニッキー・ウィーヴァーが投入され、守護神を務めていたGKデイヴィッド・ジェームズが前線へと上がった。
ロビー・ファウラーとコンビを組んだジェームズは何度かのチャンスを迎えたものの、ボールに躓いて転倒するなどして失敗。最悪のインパクトを残した場面だった。
ナサニエル・フィリップス

緊急的にFWで起用されたクラブ:ボーンマス
年:2022年
リヴァプールからボーンマスへとローン移籍していたDFナサニエル・フィリップス。ブラックプールに0-1と負けていた状況で、徐々にポジションを前に上げていった。そして最終的にはチームは逆転し、2-1で勝利を収めた。
意外な手を打ったスコット・パーカー監督(当時)は、「うまくいくこともあったが、うまくいかないこともたくさんあった。そんなものだ」と、ナサニエル・フィリップスの起用について話していたとのこと。
ギャリー・ドハティ

緊急的にFWで起用されたクラブ:トッテナム
年:2000~2001
アイルランド代表のディフェンダーであるギャリー・ドハティ。ルートン・タウンやトッテナムでの初期のころに時々フォワードとしてプレーしていたことがある。
トッテナム時代には2000-01シーズンに6回のゴールを決めた経験もあったが、それはすなわちチームの台所事情が悪かったことも意味しており、クラブとしてはあまり思い出したくない時期でもある。
ホルヘ・カンポス

緊急的にFWで起用されたクラブ:プーマスなど
年:1988~
サイケデリックなシャツとカリスマ的なゴールキーパーとして有名なメキシコ代表のホルヘ・カンポス。168㎝という身長でありながらも類まれな反射神経でゴールを守ったほか、時にはストライカーとしてプレーできる攻撃能力を備えていた。
プーマス時代には控えゴールキーパーであったことから、ベンチに座る代わりにストライカーとして起用され、シーズン14ゴールを決めたという成績も残っている。