
現代の日常から「SNS」が消えることはない。
ここでは、そのSNSとユニフォームの胸スポンサー契約を結んでいた数少ない4つのチームをご紹介しよう。
なお、ここでのSNSとは必ずしも“ソーシャルネットワーキングサービス”とは限らない。
ロサンゼルスFC
ロサンゼルスFC 2018 adidas ホーム ユニフォーム
胸スポンサー:YouTube TV
2018年にアメリカ・メジャーリーグサッカー(MLS)に参入したロサンゼルスFC(LAFC)。その歴史的な最初のユニフォームの胸スポンサーは、動画投稿をメインとするSNSのYouTubeが運営するネットテレビ「YouTube TV」だった。

アメリカ国内のみで展開する「YouTube TV」とは、YouTubeを通して様々なテレビ番組をライブで視聴できるサービス。テレビ番組を録画できる機能を持ち、3番組当時ストリーミング視聴が可能という、痒い所に手が届くサービスが売りとなっている。
厳密にはSNSとしてのYouTubeではないが、当時は“あのロゴマーク”がユニフォームに登場したことで大きな話題に。LAFCとの契約は2018~2020シーズンの3年間で終了したが、キャッチーなYouTubeロゴの消失を悲しむ声は多かった。
FC東京

FC東京 2023 New Balance ホーム ユニフォーム
胸スポンサー:MIXI
FC東京は2022シーズンと2023シーズンのユニフォーム胸部に、日本におけるSNSの元祖mixi(ミクシィ)を提供するIT企業「MIXI」のロゴマークを掲出した。
ミクシィと聞けば一定の年代以上は懐かしさを覚えるかもしれないが、サービスは現在も続いている。近年ではZ世代に注目されているようだ。

2004年にサービス開始となったmixiは、インターネットの普及期だった2000年代を象徴するSNS。だが近年では「MIXI」といえば『モンスターストライク』(通称モンスト)などゲームのイメージのほうが強いかもしれない。
「MIXI」は2019年からFC東京とパートナーシップを結び、2019~2021の3シーズンで胸に同社のサービス「XFLAG」のロゴを付けている。なお、同社は2021年11月にFC東京の子会社化を発表。
レクサム

レクサム 2022-23 Macron ホーム ユニフォーム
胸スポンサー:TikTok
今季はイングランドのEFLリーグ2(4部リーグ相当)に所属するレクサムは、さらに下のカテゴリーである5部リーグ時代に世界的な人気を誇る「TikTok」と2年契約を締結。広告効果が疑問視される5部所属チームとの驚きの契約が話題になった。

中国の企業が開発した「TikTok」は、広義な意味ではYouTubeと同じ動画主体のSNS。2017年に日本に上陸すると若者を中心に瞬く間に人気となり、“ティックトッカー”が流行語となったことも記憶に新しい。
そんな「TikTok」がレクサムのスポンサーとなった理由のひとつに、カナダ人映画俳優のライアン・レイノルズとアメリカ人俳優のロブ・マケルヘニーという、2020年にクラブを買収した2人の著名人オーナーの存在があったと言われている。
なお、「TikTok」との胸スポンサー契約は予定通り2年で終了となった。
トゥウェンテ

トゥウェンテ 1996-97 adidas ホーム ユニフォーム
胸スポンサー:SNS Bank
これはソーシャルネットワーキングサービスではなく銀行。“SNS違い”なのだが、せっかくの機会なのでご紹介しよう。
オランダのトゥウェンテは1991年から1997年までオランダの銀行「SNS Bank」と契約し、このキャッチーなロゴマークを付けていた。

「SNS Bank」はオランダで4位の規模を誇る銀行だったが、2013年に経営悪化が理由で国有化されている。現在は「デ・フォルクスバンク」と名前を変えて事業を継続中だ。
ちなみに同社との契約最終年となった1996-97シーズンは、1部エールディビジを3位と好成績で終えている。
