2024年4月7日、韓国メディア・韓国経済は「コロナ禍に90万人台にまで落ち込んだ訪韓外国人観光客数が昨年に1000万人台に回復したことで、ソウル市内のホテル不足が問題になっている」と伝えた。現在、韓国内の主要ホテルの予約率は約90%に達しているという。

記事によると、22年時点のソウル市内のホテルの数は458軒(5万9932室)で、20年より減少した。ソウル市内のホテル数は18年の440軒から19年は460軒(6万44室)、20年は463軒に増加していたが、コロナ禍で減少に転じた。

コロナ禍以降に訪韓観光客の国籍が多様化し、個人旅行客が中心になったことで二~四つ星ホテルの需要が増えたが、コロナ禍を乗り越えられず廃業したホテルの大部分が二~四つ星だった。ソウル市内の二~四つ星ホテルは19年の207軒から22年は177軒に14.5%減少した。最近ソウル市内の三つ星ホテルを利用した米国人観光客は「仁寺洞や明洞の周辺で家族4人で泊まれるホテルが見つからず、結局2人部屋を2室予約して別々に泊まった」と話したという。

また、記事は「コロナ禍の長期休業時に退職した清掃・管理の人材が戻ってこないことも観光宿泊施設の供給が円滑に進まない要因になっている」とも指摘している。

「26年までに外国人観光客3000万人誘致」を目標を掲げているソウル市はこうした状況を打開するため、宿泊施設建設時の容積率を拡大するなどさまざまな支援策を実施していく計画だという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「日本はコロナ禍でも国内旅行を奨励したためホテルが比較的たくさん残っている。韓国は過度に外出を統制したから経済への打撃がかなり大きくなった」「ソウル駅のミレニアムヒルトンホテル廃業は世紀の誤判断として歴史に残るだろう」「韓国の国会議員は私腹を肥やすこと以外のことに関心がない」などの声が上がっている。

一方で「世界のどこに行っても2人1部屋が基本では」「他の国でも4人室はなかなか見つからないよ」と指摘する声も見られた。(翻訳・編集/堂本)