2025年4月2日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国企業が米半導体大手エヌビディアの新型チップを購入する動きを見せていることを報じた。

記事は、英ロイターの報道として、バイトダンスやアリババグループ、テンセントを含む中国企業が今年1~3月の間にすでに少なくとも160億ドル(約2兆4000億円)分のエヌビディア製H20サーバーチップを発注したとする情報筋の話を紹介した。

そして、H20が米国による輸出規制の中、中国市場で合法的に購入できる最も先進的な人工知能(AI)チッププロセッサであり、中国のスタートアップDeepSeekが1月末に低コストのAIモデルを発表したことにより、H20チップの需要が急増しているとロイターが2月に報じたことを伝えている。

記事はまた、米国が2018年以降中国の半導体産業に対する規制を強化し続けており、特に高性能コンピューティングやAI分野において厳しい制限を課していると指摘。19年にはファーウェイを「エンティティリスト」に追加し、米国企業が同社に対してチップや関連技術を供給することを禁止し、22年10月には商務省が高性能GPUやAIチップの対中輸出禁止や米国企業や技術者が中国の半導体製造に関与することの制限を盛り込んだ新たなチップ輸出規制を発動、23年になるとエヌビディア製の高性能チップに加え、中国市場向けに調整された製品A800やH800も輸出が禁止されたと伝えた。

一方で、昨年にはエヌビディアが輸出規制対象地域でも合法的に購入可能なH20チップを開発し、中国市場への供給を続けていると紹介した。(編集・翻訳/川尻)

編集部おすすめ