中国が独自の知的財産権を有する世界最大規模の26メガワット級洋上風力発電ユニットの組立工事が8月29日、山東省東営で完了しました。ブレードの長さは153メートルに達し、ブレードの長さ、1基当たりの容量、ナセル(機械室)の重量など、多くの世界記録を更新しました。

今回の設置における最大の課題は、「高高度での精密な作業」と「複雑な現場条件」という二つの試練でした。200メートル近い高所で200本以上のボルトをミリ単位の精度で連結するほか、干潟地盤の支持力不足や、施工スペースの狭さなどの難題にも対応しなければならず、作業チームは「杭基礎補強法」という斬新な作業法を採用して地盤の安定性を強化するとともに、世界最大規模の4000トン級クローラークレーンを投入してつり上げ作業を行い、ナセルの安定した設置を実現しました。

この洋上風力発電ユニットは、ブレードをローターに固定するハブの高さが50階建てのビルの高さに相当し、ローターが風を受ける面積は7万7000平方メートルに及び、1基当たりでは世界最大の容量と最長のローター径を誇り、設計から製造まで100%の国産化を実現しています。定格運転条件下では1回転当たり62キロワット時の発電が可能と推計され、1基での年間発電量は従来の小型風力発電所1カ所に匹敵します。

また、今回設置した風力発電ユニットはほとんどの海域での塩と霧による深刻な腐食や、夏に頻発する台風などの状況に対応するため、完全密閉式構造を採用して塩と霧による腐食を防いでおり、洋上での25年の耐用年数を満たすだけでなく、ソフトウェアとハードウェアを組み合わせた二重の耐台風技術を導入し、強風による影響を軽減しています。(提供/CRI)

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