カメラや服、おもちゃ、デジタル製品、アウトドア用品、キャンピングカー、ベビー・マタニティー用品に至るまで、中国の一部の若者の間で「あらゆるものがレンタル可能」という消費の波が押し寄せている。
レンタルサービスを提供する芝麻租賃のプラットフォームで上半期(1-6月)の取引額が前年同期比71.6%増とんらい、30歳以下のユーザーの割合が60%を超え、特に00後(2000年代生まれ)からの注文件数が前年同期比で3倍に急増した。
より多くの若い消費者のニーズに応えるため、一部の業者はミラーレスカメラ、ハンドルジンバル、リングライトを組み合わせた「旅撮達人セット」や自動膨張式テント、カセットコンロ、折りたたみテーブルを組み合わせた「こだわりのキャンプパッケージ」を打ち出した。こうした「特定のシーン向けのレンタルモデル」がますます消費者の支持を集めている。
蘇州市民の張虹傑(ジャン・ホンジエ)さんはミラーレスカメラと望遠レンズをレンタルしてコンサートに行くのが好きだという。「体験を優先したい。低コストで消費ニーズを満たせるだけでなく、衝動買いによる後悔も避けられる。レンタルは利用頻度の低いニーズという厄介な問題を解決できるし、個人の使用習慣に合った消費を可能にする」と話す。
暨南大学経済・社会研究院の劉詩濛(リウ・シーモン)准教授は、「90後(1990年代生まれ)と00後が徐々にレンタル消費の中心になりつつある。彼らの消費観は『所有より体験が大事』ということをより強調し、即時的なニーズを満たし、新鮮さを追い求める一方で、コストパフォーマンスと環境保護の理念も重視する。物質的・文化的な生活レベルの向上に伴って、若い世代の消費ニーズは単一化から多様化、個性化へ向かい、ますます多くの若者が旅行装備、アウトドア用品、ブランド品などこれまで頻度が低かったりハードルが高かったりした消費シーンを体験してみたいと考えるようになり、このトレンドにレンタルがピタリと合致した」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)