中国・雲南省曲靖市の寥廓動物園でトラがわが子を食べる様子が目撃され、物議を醸した。中国メディアの紅星新聞が25日に報じた。
現場で撮影された1分ほどの動画には、飼育施設の中で1頭の大きなトラが何かを食べている様子が映っていた。食べられていたのは生まれたばかりの子どものトラだったという。
動物園の責任者の王(ワン)氏は「一部の大型ネコ科動物の母親は本能的に、死産だった子や弱い子を食べることがある。これは、他の子どもが他の動物に見つかったり、攻撃されたりしないため。母親は自分の胎盤も食べることもある」と説明した。

また、「今回のトラはベンガルトラで5歳。初産で母性が強くなかった。飼育員が(子どもが食べられているのを)発見したが、出産を終えたばかりで攻撃性が強く、干渉することはできなかった。母親の体重は100キロあり、飼育員は近付いて子を取り上げることができなかった」と語った。
SNS上では、「トラがわが子を食べたのはエサが足りずに空腹だったからだ」といった指摘も出ているが、王氏は「妊娠期間中はきちんと栄養を摂取させていたし、母親は痩せてもいない。出産してからわが子を食べるまで10分ほどだった」とし、「おなかが空いていたから」という理由ではないと否定した。(翻訳・編集/北田)