2026年8月27日、香港メディア・香港01は、中国で9月15日に施行される出入国管理に関する新たな行政規定をめぐって海外で懸念が広がる一方で、実際の政策趣旨や統計データは中国の開放路線の継続を示しているとする分析記事を掲載した。
記事は、中国国務院が制定した「出入境管理規定」が9月15日に施行されることを受け、フィリピン大使館が自国民に注意を促したほか、台湾の大陸委員会が「技術流出規制などを名目に台湾企業関係者や半導体技術者の出国が制限される恐れがある」と警告を発するなど、海外の一部で恣意的な法執行への警戒感が強まっていると紹介した。
また、英BBCなど一部メディアが、過去に東南アジアへの渡航歴を理由に「特殊詐欺の高リスク対象」として出国を制限された事例を挙げ、新規定の文言が曖昧で現場の裁量権乱用につながる懸念を指摘していることにも触れた。
記事はその上で、新規定の骨子について「戦争や感染症、治安悪化など最高危険度の地域へ渡航する自国民への安全警告および渡航自粛要請」「出入国や滞在事由の真実性・合法性の審査」「不法仲介業者の取り締まり強化」という3点に集約されると解説。違法行為の防止と管理体制の不備解消が主目的であり、一般の合法的な渡航者に悪影響を及ぼすものではないと論じた。
そして、東南アジア渡航への制限についても、同地域で深刻化する越境特殊詐欺グループへの対策が背景にあると主張。フィリピン大使館の注意喚起は自然なことと理解を示しつつ、「合法的な渡航の制限ではなく申請書類の審査厳格化にすぎない」としたほか、中国国務院台湾弁公室が台湾住民に対し「何ら心配する必要はない」と安全を確約していることも伝えた。
記事は、2025年の中国の出入国者数が前年比14.2%増の延べ6億9700万人と過去最高を更新したこと、ビザ免除対象国(一方的免除、相互免除)が75カ国に達し、ビザ免除による外国人入国者が3008万人に上ったことに言及。中国が改革開放前の閉鎖的な体制に逆戻りすることはあり得ないと強調した。(編集・翻訳/川尻)











