2026年10月27日、韓国・聯合ニュースによると、サムスン電子がスマートフォン「Galaxy S21」「Galaxy S22」等について、高負荷のゲームを起動すると端末の最高性能が制限される事実を隠して宣伝していたことが明らかになり、課徴金を科されることになった。
記事によると、韓国の公正取引委員会は27日、サムスン電子が「表示・広告の公正化に関する法律」における「欺瞞的な表示・広告」を行ったと判断し、是正命令とともに約200億ウォン(暫定、約23億8000万円)の課徴金を科すことを決定したと発表した。
韓国公取委によると、サムスン電子は2021年1月15日から翌年3月21日まで、スマートフォン「Galaxy S21」シリーズと「Galaxy S22」シリーズ、タブレット端末「Galaxy Tab S8」シリーズを発売するにあたり、自社のウェブサイトやプロモーション動画、新製品発表会などで広告を展開した。華やかなグラフィック効果、素早い画面切り替え、多数のプレーヤーによるリアルタイム対戦などが求められる高負荷モバイルゲームについて、プレー中も画面が滑らかに切り替わり、タッチ操作にも素早く反応することなどを強調していたという。
これらの端末が発売された2021年前後は、高負荷ゲームがモバイルゲーム市場に登場し、高い性能を発揮する高級スマートフォンが急速に市場を拡大していた。そのため、消費者も高価なスマートフォンを購入する際、ゲームの実行性能に関する情報を重要な判断材料としていた。
しかし、広告とは異なり、消費者が「PUBG:BATTLEGROUNDS」「原神」「リネージュW」など特定の高負荷ゲームアプリを起動すると、端末の温度などの状態にかかわらず、プレイ中の発熱やバッテリー消費を管理するシステムアプリ「GOS(Game Optimizing Service)」が作動し、AP(CPU・GPU)の最大動作速度(クロック)やリフレッシュレート(1秒間に画面を更新する回数)などが、あらかじめ設定された値に制限される仕組みになっていた。主に演算処理を担うCPUとグラフィック処理を担うGPUの動作速度の上限が、本来の最大性能に比べて最低で約30%の水準まで引き下げられていたという。
その結果、高い処理性能が必要な場面でゲームが停止したり、動作がカクついたり、遅延(ラグ)が発生したりするほか、グラフィックの品質が低下する現象が生じていた。実際に消費者からは、これらの端末で特定のゲームを起動すると、画面が途切れたり、解像度が低下したりするといった不満が多数寄せられていた。
韓国公取委は、「サムスン電子が高負荷のゲームアプリを起動すると端末の最高性能が一律に制限される事実を消費者に知らせないまま、端末の購入を促していた」とし、消費者の合理的な購買選択を妨げる欺瞞的な表示・広告に当たると判断したという。
ただ、消費者からの問題提起が相次いだことを受け、サムスン電子は2022年3月にソフトウェアをアップデートし、最高性能を一律に制限する機能などを削除している。公取委は課徴金を決定するにあたり、サムスン電子による自主的な是正努力を大きく考慮したと説明している。さらに、違反期間中のS21・S22・Tab S8の販売売上高は約4兆ウォンだったが、違反行為の重大性は低いと判断し、課徴金算定の基準率は約0.5%を適用したという。
Galaxy S22シリーズの性能制限をめぐっては、消費者約1800人がサムスン電子に損害賠償を求める訴訟を起こしていた。
昨年6月の一審判決で、ソウル中央地裁は、サムスン電子が欺瞞的な表示・広告を行ったこと自体は認めたものの、原告側が提出した証拠だけでは、原告に損害が発生したことなどが立証されたとは認めるに足りないと判断した。今年3月の二審では、ソウル高裁が強制調停(裁判上の和解)を決定し、訴訟は終結した。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「このシリーズは歴代最悪と言っていい。ゲームがまともにできなくて、怒って放り投げた人もいたくらいだ」「公取委はそのお金を国庫に入れるのではなく、当時、このスマホを買って被害に遭った消費者に渡すべきだ」「当時のユーザーにそのお金を配分してよ」「いつの話を今頃やってるの?」「ゲームするためにスマホを買うんじゃないよね。ゲーム機じゃないんだし。売り出す時にゲームのことを宣伝しなければ問題なかったんだよ」などのコメントが寄せられている。(翻訳・編集/麻江)











