◇プロボクシング▽54キロ契約8回戦 〇坂井優太(KO4回2分)ペッチ・ソー・チットパッタナ●(29日、後楽園ホール)

 日本バンタム級5位・坂井優太(21)=大橋=が初の世界ランカー対決を鮮やかなKO勝利で飾った。世界に2度挑戦したWBC世界同級6位ペッチ・ソー・チットパッタナ(32)=タイ=を序盤から圧倒し、4回に左ストレート一発で倒し快勝。

デビューからの連勝を「9」に伸ばした。

 格上の相手を目の覚めるような左でキャンバスに沈めた坂井は「自分の中では過大評価していた相手だったが、思ったよりガードができて打ち返すことができた。倒すところまで持っていけていい経験になった」と喜んだ。開始のゴングからプロ84戦目の大ベテラン・ペッチをスピードで翻弄(ほんろう)した。先手、先手でパンチを出し、切れ味も抜群。「自分の中ではKOを狙っていなかった。勝ちに徹する試合をしようと思っていた」と言うだけに、最後の「左」は自然に出た力みのないフィニッシュブローだった。

 対戦相手のペッチは83戦のキャリア(試合前)を誇り、敗れたのは2敗のみ。いずれも世界戦で、2024年10月に中谷潤人(M・T=6回TKO)、18年12月に井上拓真(大橋=判定)に喫した黒星だけ。ネクストモンスターといわれる坂井にとっては、今後の世界挑戦を見据える上での現在地を知る格好の相手でもあった。最高の結果を出した坂井は、目標を高い位置に置くだけに自己採点は厳しく、「これからの伸びしろも考えて、今日の出来は50点」という。今回の試合に向け11月30日(両国国技館)に世界戦を行う前WBA世界バンタム級王者の堤聖也(角海老宝石)ともスパーを重ね、テクニックに磨きをかけた。

IBFの世界ランクは10位。そしてこの勝利でWBCも10位以内のランク入りが見えてきた。世界への質問が飛ぶと、「バンタム級は強い選手がそろっている階級。自分としては世界を取ってからがスタートと思っているので、決められた試合を勝って行くだけです」と焦らず上を目指していくことを宣言した。

 戦績は坂井は9戦全勝(8KO)、ペッチは81勝(54KO)3敗。

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