2026年10月27日、仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の中国語版サイトは、米トランプ政権が中国人による北マリアナ諸島へのビザ免除渡航制度の停止を決定したと報じた。
記事は、米FOXニュースの報道として、マークウェイン・マリン国土安全保障長官が、事前審査を受けた中国人に西太平洋の米自治領・北マリアナ諸島での最長14日間のビザなし滞在を認めるバイデン前政権時代の制度を停止すると決めたと紹介した。
記事によると、制度の正式名称は「経済活力・安全渡航認証プログラム(EVS-TAP)」で、2024年に設けられ翌年に運用が始まった。旅行者は税関・国境警備局の審査を受けるものの、米領事館でのビザ申請は不要で、2025会計年度には3000人を超える中国人がこの制度で入域した。一方で、共和党議員らが出産旅行を助長し安全保障上のリスクになると警告していたという。
停止は米東部時間30日午後2時から実施され、承認済みの旅行者にも適用される。現地に滞在中の人は認められた期間まで滞在できるが、再入国にはビザが必要になる。
記事は、国土安全保障省が通知の中で、制度は出産旅行やスパイ活動を助長し、米軍の重要拠点グアムへの不法渡航につながるおそれがあるとの認識を示し、「出産旅行は長年の問題だったが、ビザ免除とEVS-TAPの緩い審査は、そのハードルをさらに下げかねない」と指摘したことを伝えた。
また、同省がテニアン島の空軍基地やグアムの軍事施設を挙げ、軍事施設周辺での情報収集に悪用されかねないとも警告しており、過去に中国人が船で北マリアナ諸島からグアムへ密航した事例で利用された抜け穴がふさがれていないとも論じたことを紹介している。
記事は、国務省の特別作業部会が8月下旬までに出産旅行に関わった疑いのある750件超のビザを取り消したことに触れ、今回の措置はトランプ政権が出産旅行の取り締まりを広く強化する動きの一環だと解説した。
そして、今年4月にマリン長官に廃止を求めていた共和党のマイク・リー上院議員(ユタ州)が26日、SNSのXに「マリン長官がバイデンの残した抜け穴をふさいだ。米国は中国共産党が市民権を盗むための保育室ではない」と投稿し、決定を歓迎したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)











