経済的には世界で米国に次ぐ強国になった中国だが、経済の発展に追いついていない部分も少なくないようだ。中国の動画サイト・西瓜視頻は、北京と東京にそれぞれ4年ずつ住んでいたという中国人の分析した「北京が東京に及ばないところ」を4つ紹介する動画を配信した。
動画の配信者である中国人が挙げた1つ目は「収入の割に住宅価格が高すぎる」ことだ。北京の平均年収は7万元(約116万円)であるのに対し、東京の平均年収は550万円と4倍以上高い。ところが、住宅価格は平均すると北京の方が3倍ほど高く、北京は「収入に対して住宅価格が高すぎる」と負担の大きさを伝えた。
2つ目は「環境面」で、水と空気の質が全く違うと紹介している。日本は水道水をそのまま飲めるほど水質が良いが、これは中国ではあり得ない話だ。空気については、北京も一時期と比べるとずいぶん改善されたようだが、それでも東京とは比べ物にならないと感想を述べている。
3つ目は「民度」の違いだ。東京では列に割り込まれた経験が一度もないが、北京では電車のドアが開くと押し合いになると違いを伝えている。また、北京では信号無視が多いためか交差点ごとにボランティアの監視員がいるが、日本では監視員がいないのにみんなよく信号を守ると違いを指摘した。
最後に、「コンビニの数」も違うと伝えている。日本は全体的にコンビニが多いが、東京は群を抜いて多く、都内には7000軒以上のコンビニがひしめいているようだ。動画によると北京には2000軒ほどしかないそうで、東京の方が便利だといえる。
この分析は、配信者が両方の都市を知っているため非常に説得力があったようだ。動画に対して、「真実を教えてくれてありがとう」、「意義ある動画だ」など、感謝や称賛のコメントが目立ったが、一部には中国もすごいと張り合う主張もあった。こうした内容には、愛国者から反論が出るのはお決まりのようだ。とはいえ、自らを正確に知るには客観的な意見に耳を傾けることも必要ではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)