近くて遠い国としばしば形容される中国。今世紀に入ってビザ条件の緩和、旅客航空路線の増加などにより日中間のアクセスは大きく改善された。
一方で物流方面では一昔前に比べてはるかにスピードアップしたものの、それでもなお中国からの郵便物や、中国のECサイトで注文した商品が手元に届くまでには思ったよりも時間がかかる。

 中国メディア・揚子晩報は27日、中国郵政が江蘇省南京市から日本への直行貨物国際航空路線を開通し、日中間の国際郵便物の往来がよりスピーディーになると報じた。

 記事は、郵便物を満載した中国郵政航空のボーイング737型機が27日午前に南京禄口国際空港を離陸し、昼過ぎに関西国際空港に着陸したと紹介。南京から初めてとなる日本への直行貨物国際路線が正式に開通したと伝えた。

 そして、南京と大阪を結ぶ貨物航空便は主に南京、蘇州、無錫といった江蘇省地域から発送される国際スピード郵便(EMS)、越境EC郵便物を搭載し、火曜日、木曜日、土曜日の週3便運航されると説明。年間の輸送量は1500トンを超える見込みだとしている。

 また、これまで上海を経由することにより平均約6日かかっていた同地域における比本向け郵便物の集荷から出国までの所要時間が2~3日短縮され、3~4日で出国可能になると紹介した。

 中国の越境ECを利用して商品を購入し、配送状況を確認すると、商品が中国国内各地を転々とした挙句、一時「行方不明」となり心配することがしばしばある。中国の各地域からの「貨物直通路線」が増えることは、日本からアリババなどを通じてショッピングする人にとっても朗報と言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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