防衛省は、2022年度末に陸上自衛隊のミサイル部隊を沖縄県・石垣島に配備する方針を固めており、基地の建設が進められている。これに中国は戦々恐々としているようだ。
中国メディアの網易はこのほど、石垣島の基地に対する警戒を強くすべきだとする記事を掲載した。

 記事は、石垣島は日中ともに「戦略上きわめて重要な位置にある島」と指摘した。宮古海峡の南に位置しているが、中国海軍の艦艇が太平洋に出る際に宮古海峡を通るため、石垣島のミサイル基地に12式地対艦ミサイルが配備されると大きな脅威になると分析している。また、台湾の東岸を攻めるとした場合、「後ろから攻撃されてしまう」ので、非常に危険だと主張した。

 また、石垣島に米軍の新型中距離ミサイルLRHWが配備されるようなことになれば、その脅威はさらに増すと分析した。LRHWは極超音速滑空ミサイルで、射程は2775キロ以上だと言われている。


 そして、石垣島は福建省福州市まで約500キロ、上海市まで約800キロ、広東省広州市まで約1000キロの位置なので、福州までは3分、上海までは5分、広州までは6分でLRHWが到達すると指摘した。そうなると、「中国の東部及び南東部の主要都市が敵の脅威にさらされることになる」と強い危機感を示した。LRHWは低空飛行なのでレーダーで捉えるのも困難だという。

 それで、石垣島に米軍のLRHWが配備されるようなことになれば、中国が受けるマイナスの影響と戦略上の脅威は、「かつてのキューバ危機に引けを取らず、パーシングミサイルがモスクワを脅かした以上の脅威になる」と主張した。中国は石垣島に配備されるミサイルに戦々恐々としているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)