8日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比250.03ポイント(1.10%)高の22941.91ポイントと6日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が121.60ポイント(1.48%)高の8363.85ポイントと反発した。売買代金は1097億7530万香港ドルに縮小している(7日前場は1480億1910万香港ドル)。

 中国の政策に対する期待感が相場を支える流れ。中国人民銀行(中央銀行)など金融当局は7日に共同で記者会見し、預金準備率とリバースレポ金利の引き下げなど、トランプ関税で打撃を受けた国内経済を立て直しするため、内需の拡大を支援する方針を示した。貿易問題を巡る米中協議の不透明感などで売り先行したが、指数は程なくプラスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、自動車の上げが目立つ。理想汽車(2015/HK)が6.9%高、吉利汽車HD(175/HK)が4.5%高、小米集団(1810/HK)が3.2%高で引けた。
 中国の保険・銀行セクターも高い。中国太平洋保険(2601/HK)が3.7%、新華人寿保険(1336/HK)が3.2%、中国人寿保険(2628/HK)が2.7%、招商銀行(3968/HK)が3.0%、中国銀行(3988/HK)が1.6%ずつ上昇した。
 農業関連セクターも物色される。園芸用灌漑システムメーカーの新疆天業節水灌漑(840/HK)が9.5%高、化学肥料メーカーの中国心連心化肥(1866/HK)が3.2%高、農機メーカー中国大手の第一トラクター(38/HK)が2.4%高、カリウム肥料会社大手の米高集団HD(9879/HK)が1.3%高で前場取引を終えた。
 半面、半導体セクターはさえない。上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.2%、蘇州貝克微電子(2149/HK)が2.1%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.7%、晶門半導体(2878/HK)が1.3%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは3日続伸。
主要指標の上海総合指数は、前日比0.38%高の3355.26ポイントで前場取引を終了した。金融が上げ主導。消費関連、自動車、インフラ関連、公益なども買われた。半面、資源・素材は安い。海運、半導体も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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