北京市の劉志報道官は4日、北京オリンピックに関する支出について、オリンピックそのものに対する費用の現時点の予算額が20億ドル強(約2160億円)、オリンピックの会場建設・拡張の予算が130億元(約2050億円)程度、この7年間の北京都市インフラ建設費が2800億元(約4兆4100億円)との見積もりを示した。中国新聞社が伝えた。


関連写真:そのほかの北京五輪の報道写真

 オリンピックそのものに対する費用の予算は当初16.25億元だった。劉報道官は「作業の増減や人民元レートの変化で、その後3度の調整を経て、現在は予算額は20億ドル強となった」と説明。人民元の対米ドルレートは2005年の人民元切り上げ以来、急速に人民元高となっているものの、当初試算と比べてやはり10倍ぐらいには膨れ上がっている計算になりそうだ。劉報道官は「この項目は、北京五輪が終わってみなければ正確なところは分からない」とも語った。

 会場の建設費用は130億元。国家体育場(愛称は鳥の巣/バードネスト)がそのうちのだいたい4分の1を占めることになる。
当初38億元の予算だった国家体育場は、建設費用の節約機運が高まり、結局31億元程度の建設費用になったと言われている。

 北京都市インフラ建設費はケタが一つ違っているが、これについて劉報道官は「この数字をもって、今回の五輪費用とみなすメディアもあるようだが、この金額は北京市全体の都市重点インフラ建設の投資額であって、7年間(2001-07年)トータルのものだ。五輪を開催しようがしまいが、市民が恩恵に浴するものであって、必ず行った投資だ」と指摘した。

 三項目の合計は日本円で5兆円近くに達する。ただし劉報道官の指摘を尊重すれば、そのうち約4.4兆円は北京市に対する純粋な資本投下。オリンピック費用と会場の建設費用の合計は約4200億円ということになる。


 写真は、北京五輪のロゴマークをかたどったモニュメントが飾られ、ライトアップされた北京市の天安門広場の様子。(編集担当:鈴木義純)

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