今年の2009年の9月9日は、090909と「9」が3つそろった。中国では縁起のいい数とされる「9」が並んだこの日を選んで結婚したカップルが各地で役所に殺到した。
また携帯電話などのショートメッセージには、さまざまな祝福のメッセージが流れたようだ。10日更新の中国大手検索サイト百度(Baidu)の「検索ワード人気上昇ランキング」に「2009年9月9日」が登場した。

 偶数を陰、奇数を陽とする中国古来の考え方では、9は陽数の中で最大の数としてもてはやされた。9が2つ重なる9月9日が「重陽の節句」と言われるのはこの考え方から来ている。また、標準中国語では「九」は「久」と全く発音が同じであり、「長く久しい」事をあらわす縁起のいい数字とされてきた。故宮の建物の門には金色の丸い突起がついているが、その数は縦9個×横9個の計81個である事は、故宮に観光に行かれた方であればご存知だろう。


 昨年は08年8月8日に北京オリンピックが開幕するなど、「発」(「発財」=お金が儲かる)に発音が近い事から同じく縁起のいい数字として「8」がもてはやされた。お金が儲かるようにと8月8日に婚姻届を出したカップルも多かったようである。しかし、結婚という事に関して言うと、どうやら今年のゾロ目のほうが人気があったようだ。湖南省長沙市では、9日だけで3000組を超えるカップルが結婚の届出を行ったとみられ、昨年の8月8日の2015組を大きく上回る過去最高記録を更新したと報じられている。中には、「09.09.09 09:09」の届出を狙って早朝から役所の前に並んだカップルも多かったようで、役所の前には行列ができたという。役所側も「20090909に結婚した2人、その愛は永久不滅、健康も末永く・・・」といったメッセージを掲示するなど粋な計らいを見せ、祝賀ムードに花を添えていたようだ。


 残念ながら中国では知られていないが、「大空染めて行く夕陽色あせても 二人の心は変わらないいつまでも・・・」という加山雄三の「君といつまでも」が最も似合う1日となったようだ。(編集担当:柳川俊之)

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