日本人も中国人も誰もそんなアイドルが存在しているなど知らなかった。
おそらく、中央宣伝部がしこんだ宣伝工作であろう、というのが、そのIT業界関係者の認識のようだ。幻の華南トラのフェイク写真を堂々と国営新華社通信が配信する国であるから、いまさら幻のアイドルをネットニュースが報じたところで、驚くほどではない。Angel Girlについての最初のニュースは10月19日、日本メディアの報道によると、“日本十大オタク女神”に林志玲が選ばれた、という見出しの新快報の記事中で紹介された。この日本十大オタク女神というファン投票は某雑誌とコミュニティサイトの共催とのことだが、こんな投票が行われた形跡はネット上にない。次に22日にミリタリールックの写真がマイクロブログで公開されて60万件アクセス、とネットニュースで流れたが、そのマイクロブログの所在はわからない。
この手の幻報道は中国ではこれまでも、ままあった。中国人の方も「これうそだよ」「ふーん」で済ましてしまうことが多い。しかし「ふーん」では本当はすまない虚報も実はたくさんある。GDP、失業率などの統計ものなどはそうだろう。
中国という国のかじ取りをしている当局者、指導者たちは、意図があって情報操作や情報統制をしているのだろうけれど、そのツケというのは必ず返ってくるはずだ。虚偽を本当のことと報道し続けると、自身も真偽が分からなくなって、国の行く先を見誤ってしまうこともあるのではないだろうか。中国の最近の外交判断にどうも的確さを感じないので、老婆心ながら、そういう心配が頭をもたげてくる。(編集担当:三河さつき)
【関連記事・情報】
・日本で大人気のアイドルグループが「尖閣諸島が中国領であることを主張」と中国メディアが報道(2010/10/27)
・日本の人気アイドルグループが「中国の釣魚島を守る」とアピール!?(2010/10/23)
・「尖閣は中国領」 日本の華僑アイドルグループがグラビアで主張(2010/10/23)
・衣食問題解決して余裕でき、領土問題に乗り出し始めた中・ロ(2010/11/04)
・萌えは世界を救う!?日本鬼子の代表デザインがとうとう決定!!(2010/11/03)