中国メディア・人民網は12日、中国政府の衛生当局である国家衛生計画生育委員会の報道官が11日に、1人っ子政策実施によって40年あまりで累計4億人超の人口を抑制したと発言したことを報じた。

 記事は、メディアの取材を受けた同委員会の毛群安報道官が、「計画生育はわが国の過剰な人口増加の抑制に効果をもたらした」として、この40年あまりで4億人あまりの出生を抑えることに成功したとコメントしたことを紹介。
「高出生、低死亡、高増加の伝統型から、低出生、高死亡、低増加の現代型に歴史的転換を遂げた」と語ったとした。

 1人っ子政策を柱とする人口抑制政策を実施しなかったばあい、17億人の人口を抱えていたことになる。毛報道官は、耕地や食糧、各種資源が現状より20%以上少なく、経済や社会も現在のレベルには到達していなかっただろうとシミュレーションしたことで、人口政策の成果を強調した。

 毛報道官はさらに、人口に対する労働力比率の上昇、女性の地位や児童の健康水準向上などにもメリットがあったと語るとともに、「世界人口の70億人到達を5年遅らせた」として、「人口大国の良好なイメージを打ち立てた」ともコメントした。

 記事では1人っ子政策の成果ばかりが強調されたが、男女出生比の偏りなど深刻な副産物を生んだことも事実だ。(編集担当:今関忠馬)
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