18日に行われたリオデジャネイロ・オリンピック(リオ五輪)バドミントン女子ダブルス決勝で、日本の高橋礼華、松友美佐紀が2-1でデンマークのペアを降して金メダルを獲得した。日本にとって前回ロンドン大会の銀メダルを上回る最高の結果となったのとは対照的に、ロンドン大会のバドミントン5種目で全て「金」だった中国代表は振るわない。


 中国メディア・新華網は19日、「中国は全線で失意、日本はバドミントン初の『金』」とする記事を掲載した。記事は、18日に行われた女子シングルスの準決勝、女子ダブルスの3位決定戦、そして男子ダブルスの3位決定戦に出場した中国選手がいずれも力を出し切れずに敗れたことを紹介している。

 すでに終了したミックスダブルスで銅メダルに終わった中国は、残りの種目で巻き返しを図ったが、この日の戦いで3連敗。女子ダブルスでは銅メダルにすら届かなかった。そしてさらに悲劇が中国代表を襲った。

 記事は、女子シングルスの準決勝で李雪?がジャンプした際に着地に失敗、最後まで戦ったものの敗戦したうえ、試合後に左足の前十字靭帯の完全断裂、外側半月板の損傷が確認されたと報道。19日の3位決定戦には出られなくなり、対戦予定だった日本の奥原希望が不戦勝で銅メダルを獲得することになるとした。

 また、女子ダブルスでメダルを獲得できなかった于洋は「準決勝で負けたことによる心理的な影響を引きずってしまった。コーチには切り替えろ切り替えろと言われれていたが、ヒートアップしてしまった」と試合後に語ったことを伝えている。

 男子ダブルスではもう1組の中国ペアが決勝に残っており、男子シングルスも準決勝に中国選手が2人勝ち上がっておりそれぞれ別の相手と対戦することから、この2種目のメダル獲得は確定している。中国としては男子勢の活躍でその「威厳」を保ちたいところだ。

 一方、メダルを失った女子種目のショックは大きい。
女子シングルスは2000年シドニー大会からの5連覇、女子ダブルスに至っては1996年のアトランタ大会からの6連覇がそれぞれかかっていたからだ。今大会の結果は、女子バドミントン界にとって新たな時代の到来を予感させるものと言っていいだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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