日本を訪れ、中国にはない日本の美点を絶賛する中国人旅行客が増えている。また、一部の中国メディアも日本の長所を称賛する記事を掲載する事例が増えているなか、中国メディアの今日頭条はこのほど、日本にだって欠点はあると主張し、「日本を天国のような国家だと思ってはいけない」と主張している。


 記事は「伝統を重んじる点や、他国から積極的に学ぶ態度など、日本には良い点が確かに存在する」と主張する一方、「しかし中国の友人たちに伝えたいのは、日本を天国のような国家だと見なすのは海外崇拝であり、かつ自分を否定することにつながる」と主張の意図を伝えた。

 続けて「日本は天国のような国ではない」という点を例証する1つの事例として日本の家屋の優れたデザインや街の清潔さとは裏腹に日本には無秩序に電信柱が設置されていると指摘。「電信柱は街の美観を損なう第一の要因」であると説明、「決して映画やテレビなどのメディアが伝えるような美は日本にはない」と主張した。

 また日本の個々の住宅内部は整理されているが、ヨーロッパのように住宅デザインに統一感を持たせ、街全体の景観を考慮する点での意識は低いと説明。また日本で行われているイルカ漁も残忍であると指摘、日本には天国とはかけ離れた面もあると中国人読者に紹介した。

 記事が挙げた日本の欠点は「日本を天国のような国家だと思ってはいけない」と主張するには、あまりにも取るに足らないものばかりだ。
そのためか、同記事には中国ネットユーザーたちから主張に批判的なコメントが数多く寄せられ、「どうでも良いことで、他国の粗探しをすべきではない」という意見が多く見られた。

 中国人旅行客が日本を称賛することが悔しかったのか分からないが、同記事の主張はまさに「粗探し」であり、逆に日本が中国社会の粗探しをすればいくらでも問題を挙げることができる。仮に中国人が「日本を天国のような国家だと見なした」としても、それは海外崇拝ではなく、現実に存在する「差」として認識し、その差を埋められるよう努力すべきではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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