礼儀の国、マナーの国という印象を外国人観光客に持たれることの多い日本。ネット上では、日本で実践したらスマートとされる行為を紹介する記事もしばしば見かけるが、それが必ずしも正しいとは限らない。


 台湾メディア・東森新聞雲は13日、「マネしてはいけない! この『感謝の動作』は店員を不快にさせる」とする記事を掲載した。その「感謝の動作」とは、日本のネット上でいつしか拡散した「伏せ丼」と呼ばれる行為だ。

 記事は、礼儀を重視し、何についても疎かにしない国民性のある日本で近ごろ、きれいに食べて空っぽにした丼などをひっくり返す「伏せ丼」の行為が流行していると紹介。そうすることで「一滴残らず食べたことを示し、料理を作った人への感謝と賛美を表すのだ」と伝えた。

 その一方で、「この行為はとても礼儀と創意があるように見えるが、日本の店の人はちっとも喜ばない。片づけにくくなるほか、器をひっくり返すことで食器の油や汁がテーブルやお盆に付着して汚くなるからだ」と紹介。決して礼儀正しい行為とは言えないとの見方を示し、「もし、本当においしいと思ったのであれば、作った人に直接言えばいい。くれぐれもより多くの面倒を起こしてはいけない」と呼びかけた。

 礼儀や感謝を示す言葉や行動は、「これでなければだめだ」というものではない。そして、マナーとされる行為であっても行為自体が目的となり形骸化すれば、全く意味のないものになる。大切なことは、相手の事を本当に考え、リスペクトしているかどうかなのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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